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1月28日(土)やまぶき新春寄席@川越市やまぶき会館 ホール

左ん坊「やかん」
吉笑「一人相撲」
※昨年のNHK落語新人賞受賞者。
 本題。全篇関西弁で展開される。古典落語のような新作。擬古典といってもよい。相撲好きなのに相撲を観に行かないと決めた主人に奉公人たちが江戸は回向院を訪れて、観てきた相撲の話をする。絶望的に話の下手な奉公人たちに主人がしびれを切らす。
 ちょっと頭で考えすぎた落語ではないか?この人の他の落語も聴いてみたい。
奈々福(曲師:沢村まみ)「寛永三馬術 愛宕山、梅花の誉」
※講談では「出世の春駒」として口演される。釈台の上にテーブルかけを掛け、曲師が加わり、華やかになる。
 浪曲界は玉川太福さんとこの人、玉川奈々福さんが牽引していると言っても過言ではない。
 愛宕山上に咲く梅の花を「枝ごと手折って参れ。ただし馬で」という三代将軍・家光のパワハラ命令に困惑する家来達の姿をコミカルに描く。
 曲垣平九郎登場には客席から拍手が起こった。
 馬に喋らせるのは松鯉先生だけではなかった。奈々福さんは「名人と上手」の違いを説明した上で、曲垣平九郎に上手く駄馬を操らせ、見事梅花を手折るおめでたい一席。
ー仲入りー
小猫「動物ものまね」
※今春に「五代目 江戸家猫八」を襲名する。
 ウグイスを鳴く前に「そんなに期待しなくても」とやるのはお約束。定番のネコから、フクロテナガザルやヌーなど、多彩な動物を鳴き分ける。令和の猫八に期待大だ。
喬太郎「親子酒」
※喬太郎、川越に来たる。胸が高鳴る。
 年々長くなるマクラ。釈台に頬杖ついたりする。ここは喬太郎開放区。
 みんなー!キョンキョンだよー!
 西武線沿線では必ず、「西武線は東武線を下に見ている」説を唱える。そして、
「みんな、東武線をもっと応援しようぜ!」
 持ち時間を2/3ほど費やしたところで本題へ。
 「親父も酒呑み、息子も酒呑みという親子で酒呑み…」
というおなじみのマクラ。
 喬太郎版「親子酒」はおばあさんも酒を呑む。おじいさんの
「…って、てめー何呑んでんだ⁉」
というツッコミがおかしい。
 通常のサゲの後に、おばあさんが、
「お前ら早く寝ちまえー」
と叫び、一家はカオスと化す。

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