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3月19日(日)若手応援町屋寄席 古今亭佑輔独演会@長泉寺会館

 入間市駅を降り、丸広百貨店入間店のわきを抜け、ユナイテッド・シネマ入間を左に見ながらしばらく歩くと右側に長泉寺がある。そのそばにある会館が会場である。
 「古今亭佑輔」とは男性みたいな名前であるが、女性である。2016年に金原亭世之介師のもとに入門したが、二ツ目昇進からしばらくしてワケあって古今亭志ん輔門下に移っている。


佑輔「しの字嫌い」

やはり三三師に習ったようだ。三三師も寄席などでよくかけるが、この噺を演る前はあまりさらわないそうだ。余計なところで「し」の字を使うんじゃないかという緊張感を味わいたいからだそうだ。三三師ってマゾなの?佑輔さんもこれに習ってさらわなかったせいか、サゲ間際で「ヨシ」と言ってしまう

佑輔「雛鍔」

 私はあまり好きな噺ではない。オゼゼを拾って、

「これはお雛様の刀の鍔か?」

なんて抜かすガキはひっぱたいてやりたい。
 後半、佑輔さんが

「こーんなもの拾った♪こーんなもの拾った♪」

と囃すのはかわいい。

ー仲入りー


佑輔「長屋の花見」

「銭湯で上野の花の噂かな」

 これも三三師に習ったのかな?
 ネタ下しである。
 お茶ケと大根で花見をしようという春ならではの一席である。そんなことをしてなんの意味があるの?と思わなくもないが、これこそが落語の真骨頂であろう。
 佑輔さん、大家と店子のやり取りをユーモラスに描き出し、貧しくても楽しく仲のいい長屋連中を生き生きと活写した。店子達は大家にブウブウ文句をつけながらも、大家のことが嫌いではないのだろう。彼らの頭上に咲く桜が見えるようだった。

「長屋中歯をくいしばる花見かな」

 








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