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2024/2/21(水)小さな喫茶店homeri「落語模様〜つる子ひとりぼっち〜最終夜」

 真打昇進もあと1ヶ月を切った。ここhomeriで最後の『ひとり会』である。文字通り「小さな喫茶店」にあふれんばかりのお客様が詰めかけた。

つる子  スライダー課長
 松平健『マツケンサンバ』に乗って踊りながら登場する。踊り終わった後は、感極まって涙。感謝の言葉を口にする。
 homeriでの思い出やこの噺の作者・銀杏亭魚折(どくさいスイッチ企画)が今年の『R-1グランプリ』決勝に進んだ事などをマクラにふる。
 新作落語『スライダー課長』については、このNOTEにおいても何度か触れたので、あらすじは書かない。
 課長が「満塁策」を「マン・ルイサク」という人の名前だと勘違いするギャグなどがブチこまれる。林家つる子は新作落語をも進化させる。

ー仲入りー

つる子  ねずみ
 師匠・林家正蔵の『ねずみ』は何度か聴いた事がある。その十八番を弟子・林家つる子が口演する。
 この噺のハイライトは冒頭にある。死んだ母親と卯之吉の会話。寿司のネタなど、他愛もないおしゃべり。女中に呼ばれ、外に出た息子はうずくまって泣く。つる子さんはこの回想シーンを入れ、この噺を重層的に浮かび上がらせた。
 無邪気で生意気で泣き虫な卯之吉(つる子さん自身と重なる)と落ち着いた左甚五郎とお人好しの卯兵衛。三人が織りなす人情味あふれるドラマをつる子さんがカラフルにあざやかに描き出す。
 今夜は寒かったが、あたたかな気持ちで家路についた。


 


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