見出し画像

第32回東大島亭 林家なな子・林家あずみ 二人会(東大島文化センター レクホール)


あずみ・なな子  オープニングトーク

 来年秋に真打に昇進するなな子さんのおめでたい話題なのだが、おめでたいとばかりは言えない事情もあるようだ。真打昇進には色々と金がかかる。真打昇進披露宴などの費用は新真打持ちだし、後輩にご祝儀も切らなければならない。また、都内の寄席(鈴本演芸場・末廣亭・浅草演芸ホール・池袋演芸場)での真打昇進披露興行のチケットも自分の会で手売りしなければならない。おめでたいだけではいられない多忙な日々を過ごすなな子さんなのであった。

 あずみ  三味線漫談
 三味線はチューニングしても数分で音が変わってしまう。そこで高座でチューニングしてしまう。

すいりょう節

奴さん

オッペケペー節

もし私が大谷選手と結婚していたら
 「みんなに言う」
 「金遣いが荒くなる」
 など、あずみさんの本性が垣間見える唄。

ぎっちょんちょん

大人は嘘つきだ
 あずみさんが最近はじめた「気持ちを込めて歌うシリーズ」。湯舟に小便をしてしまった事で母親に叱責される娘の歌。あずみさんの表情の変化が見物。

花笠音頭
 〽めでためでたの若松様よ

ー仲入りー

なな子  大師の杵
 なな子さんの前座時分に、ある師匠から「なな子ちゃんは二ツ目に上がったら、着物は男物・女物どっちを着るの?」と聞かれる。それをきっかけにその師匠のアドヴァイスはエスカレートしてゆき…。

 とある村の名主である源左衛門の娘・おもよは旅の僧・空海に惚れてしまう。彼に想いを打ち明けるが「邪淫戒の身の上」なのでとこれを断る。ならば死のうとする娘を止めて、彼は「今夜私の寝床へ忍んできてくれ」と告げる。その時刻に娘が空海の部屋を訪ねてみるともぬけの殻であった。ふとんに手を入れてみると餅つきの杵が置いてある。おもよは「ついて来い(搗いてこい)」という意味だと思い、空海を追いかけるが…。

 川崎大師の縁起(由来)についての一席。悲恋の物語だが、なな子さんの軽妙な語り口で重くならない。だが、終演後、川崎大師のホームページを見てみると、全く違う事が書いてあるのであった。

あずみ・なな子  秘密の出し物
 浅草演芸ホールの前に不審者(あずみ)が現れた。隙を見て、なな子さんが出ようとすると、不審者はあろうことか、なな子さんに弟子入りを志願する。
 あずみさんの口笛漫談と珍妙な踊りに大笑いした。

あずみ・なな子  アフタートーク 
 3月11日(火)に横浜にぎわい座で行われるあずみさんの独演会でまた口笛漫談が披露されるかも…。二人会の方は来年の同じ時期にやる予定だ。


いいなと思ったら応援しよう!