1月30日(月)第九十回 江戸落語を食べる会 柳家喬太郎の「野ざらし」を味わう@歌舞伎座3階 花篭ホール
ひろ馬「子ほめ」
※小せん師のお弟子。
喬太郎「小政の生い立ち」
※今日も長いぞ喬太郎師のマクラ。
「『江戸落語を食べる会』のネタ帳を見たら、3席もやった奴がいる。後からやるものの気持ちを考えろってんだ。ふざけるな柳家さん喬!」
亡き喜多八師と青森に行った際に、ラーメン屋で「味噌カレー牛乳ラーメンバターのせ」なるものを食したそうな。これがことのほか旨かったそうな。
「東京人」2月号の講談特集の神田愛山先生との対談によれば、喬太郎師はこのネタを愛山先生から稽古をつけてもらったそうだ。
浜松の小僧である政吉(小政)はひょんなことから、お伊勢参りから帰る清水次郎長と森の石松に出会う。
政吉が次郎長を見る目に尊敬が宿ってくるのがかわいい。一方、石松を見る目にはあわれみがある。
母の死後、政吉は駿河屋平兵衛の家を訪れ、清水に行くため、餞別帳を書くよう頼む。政吉は平兵衛を持ち上げるだけ持ち上げ、二両をせしめる。14歳とは思えぬ手練手管を喬太郎師が嫌味なく演じて、笑わせる。
清水港は鬼より怖い 大政小政の声がする
ー仲入りー
喬太郎「野ざらし」
※前座時代の太鼓の思い出を語る。本題へのプレリュード。
太鼓に馬の皮を張ること、浅草の新町には太鼓屋が多かった事を先に仕込む。
落ち着いた尾形清十郎と粗忽の八五郎の会話はあくまでリズミカル。漫才のようであり、メロディーのようでもある。
向島に釣りに来た八公、「サイサイ節」を歌う。
〽鐘がボンとなりゃサー
ところが喬太郎師、歌詞をど忘れしてしまう。「東京ホテトル音頭」を歌ってごまかす。
〽公衆電話のチラシをはがし〜
この後、無事に「サイサイ節」の続きを歌う。
頭の中に幽霊がやってきて、妄想トレインを走らせる。
八公「お前を死ぬまで守るぜ」
幽霊「アタシもう死んでるワー」
「野ざらし」本来のサゲ、
「しまった、あれは馬の骨だった」
までたっぷり味わい尽くした。ウチに帰ったら、頂いたお弁当を味わい尽くします。
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