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クリスマスの翌日、別れ話と

一人のクリスマス

土曜まで仕事でずっと忙しく
日曜日は一日寝て休んでいる
そんな生活の彼女を思って、
早々とクリスマスと誕生日を祝ってしまった。

クリスマスは一人で、
一人ずつで過ごした。

彼女はどんな風に過ごしただろうか。

どうしてる?

いや、その前に

体調はどう?

そんな一通のLINEも送ることなく
ただ漫然と
何をするでもなく
クリスマスが過ぎるのを待ったような一日。

明日会うのだから。。。

「ゆっくり話したい」

そんな理由で会う予定の26日。

何の話だろうか
ここ最近、疲れが溜まっていたはずだし
ストレスもかなり溜まっていた
そんな話だろうか

2人のこれからについてだろうか

クリスマスを僕から一方的にやったので
そのお礼かもしれない

そんな楽天的な発想も可能性に入れてしまう僕は
頭がどうかしているのだろうと
26日のイベントを終えた今
思う。


ゆっくり話したい話とは

体調はどう?
仕事は?
ご飯食べてる?
今日の話って…

長い沈黙の後、

終わりにしよう。

その一言だった。
何の補足も説明もない、
たったの一言。

動揺を隠しつつ
なんとか説得を試みるも

私は幸せじゃない
これからも幸せにはなれない。
そんなことに付き合う必要はない。

そして、何とか2人でと切り返すも

私には無理。

本当に悲しい時は
心が締め付けられるような、、、
きゅーーーーーーーーっと音がする。

その心を守るために
手を握れないほど握りしめて
目をつぶれないほどつぶって
歯を噛み締められないほど噛み締めて
そうして、声にならない音が心から漏れる。

どんな気持ちで彼女は僕のそんな数分間を
眺めていただろうか…

目を挙げた先には
さっきと何も変わらない
無表情な彼女がいる


何でこんなに悲しいのか
理由は挙げ出したらキリがない

というか

どれも正解で、
どれも不正解。

悲しみに理由なんてつけても仕方ない。

ただ、一年の成績がこの現実だと思えた。
彼女が、ではなく
現実が僕を否定している。

この家に来たのは去年の今頃。
2人で始めた同棲生活は
世の変化とともに
大きく変化し、
転変し、
転げ、
今ここに至る。


別れ話の返答

一般的に別れ話に返答なんか要らない。
yes以外の返答は
本来無いから。

一緒にいることを
信じられなくなった以上
そこに可能性なんかない。

Noを言うということは

自分を下げて相手に媚びるということ
あるいは
相手を説得して無理を強いるということ

ただ、そんな関係に未来はあるのだろうか…


しかし、彼女の場合は違う。
絶望的な現状を脱することができない悲鳴なのだと、
暗闇の中から唯一伸ばせた助けを求める手なのだと、
そう思うから

いや…
僕のエゴでしかないかもしれない…

けれど、
別れを望んでいない2人の不幸を
避けることができるのであれば。

そんなエゴを振りかざして
自分のために
僕は彼女を引き止める。

僕が嫌だとか
そういう理由なら僕にはyesしかない。

でも、そうじゃないなら…


虚無と希望

結局なにを話して
2人はそれぞれ何を得たのだろうか…

彼女の言葉で言えば

先延ばしにしただけ。

辛そうな彼女を残した帰途の電車内、
虚しさが僕を襲う。

これが僕の一年だったのか

全てではないにせよ
キラキラとした時間も間違いなくあった

疑問の余地なく2人で積み重ねた時間
辛い日もあったけど
家族にも支えられながら
何とか2人で進んできた一年

あまりにも色んなことがあり過ぎた一年。

そんな一年でも

来年もまた
そう願えることが、唯一の希望。

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