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ホルモンdeコミュニケーション

先週の土曜日は懲りずにホルモン探索でした。
そこでのエピソードが印象的だったので記録しておきます。

妻と二人でホルモンを焼きながら、これまで行ったお店の振り返りを話していると、隣の席にいた良い感じに出来上がったオジサンとオバサマにからまれました。

この地域特有なのか定かではないですが、話が軌道に乗ると短くて30分、長いと2時間くらい喋り続けられるという事故に遭いますw

コツとしては若干目線をそらしつつ、程よく相槌をうち嵐が過ぎるのを待つしかありません。質問を返すと1問につき15〜30分の延長は当たり前で、質問がクリティカルヒットすると30〜60分の延長サービスが受けられます。

からんできたお隣のご夫婦ですが、我々が頼んだ豚ハラミを見た事が無かったらしく仕切りに何これ?と聞いてきました。だから豚ハラミですってw
流れで我々がこれまで行ったホルモン屋を聞いてきて『丹賀』と答えたのがクリティカルヒットでした。

丹賀と答えた事で、単なる観光客ではなくホルモン求道者として識別されたようで、聞いてもいないのに、自分は元精肉業者でハラミは精肉過程で半分くらい捨てるのでコスパが悪い、白い部分は本来残さない、とハラミについて熱く語ってくださいました。
このご夫婦も我々と同じ道を進む、しかもハイクラスのホルモン求道者だと分かり、すかさず妻が「美味しい店知ってたら教えてください」とキラーパスを投げました。ナイス妻!

今は食べログ全盛期ですが、地元の人が知る人ぞ知る名店は食べログの高評価がついていない店が結構あります。丹賀もそうでしたが、地元の人とこうやってコミュニケーションする事で新しい道が拓けるというのが、体験価値なんだと思います。

世はビッグデータやAIというバズワードに溢れ、その最たる利用目的はパーソナライズだったり、レコメンデーションだったりします。

僕はAmazonユーザーですが、Amazonからおススメされるアイテムを未だかつて買った事がありません。今回出会ったご夫婦から聞き出したオススメ店もサーバーで自動計算されてスマホの画面から突然オススメされても、行こうかという気にはなれないと思います。

人と人とのコミュニケーションから生まれる新しい発見というのは、どんなに優秀なAIより人の心を動かすキッカケになるのでは無いでしょうか?
AIが目指すのは、このような面倒くさいコミュニケーションを効率化し、人とスマホ画面だけで完結する味気のない世界なのでしょうか?それが本当に価値なのか?ホルモンを通じたコミュニケーションで考えさせられた週末でした。

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