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「同性婚」違憲訴訟クラウドファンディングー結婚の自由をすべての人にー

本日、歴史的な「同性婚」違憲訴訟が提訴された

ある調査によると、自分がLGBTだと答えた人は7.6%いるそうだ。
この7.6%という割合は、「左利きの人」や「血液型がAB型の人」と同等に上る。

にもかかわらず、日本の制度上、同性婚の結婚は認められていない。
世界では25ヶ国で同性婚が認められており、G7についていえば、日本以外のすべての国が同性カップルのパートナーシップを保障する法律を定めているのに、である。

この制度上の「空白状態」は日本国憲法の認める婚姻の自由(憲法24条)や平等権(憲法14条)に違反するとして、本日、日本で生活する同性カップル13組が、東京、大阪、札幌、名古屋で一斉に国を提訴した(「結婚の自由をすべての人に」訴訟)。

日本で同性カップルの結婚が認められていないことの合憲性を正面から問う訴訟が提起されたのは、今回が初めてであり、歴史的な訴訟だ。

社会が「普通」を決めつける怖さ

日本の制度が同性婚を否定していることは、少し乱暴に言えば、社会がレズビアン、ゲイ、バイセクシュアルを「異常」と決めつけ、排斥しているに等しい。

社会が「正常」や「普通」を一方的に決めつけ、それを押し付けることは、個人の尊重とは真っ向から対立する態度だ。

LGBTと聞いても、自分ごとではないと考える人も少なくないかもしれない。
しかし、一人ひとりが尊重される社会の実現を願うのであれば、この同性婚の問題は、誰しもが真摯に向き合わなければならない問題である。

「結婚の自由をすべての人に」

最近では、パートナーシップ制度を認めている自治体もある。
しかし、結婚(法律婚)が認められていないことで同性カップルが困ることは、たくさんある。

たとえば、パートナーが亡くなったとき、結婚をしていなければ、遺言がない限り、どれほど長く一緒に生活していても、法律上何も相続できない。

また、パートナーが外国籍だった場合、結婚していれば、配偶者として日本にいるための安定した在留資格を得られる。
しかし、同性カップルは結婚ができないので、留学ビザや就労系のビザなど他の在留資格がない限り、日本で一緒に暮らすことさえ叶わない。

さらに、パートナーが病気で意識不明になったとき、結婚していれば、家族として様子を見守り、医師から話を聞くことができる。
しかし、同性カップルの場合には、「法律上の家族ではない」ことを理由に病院から拒否されることがあり、病室に入れてもらえないことすらあるのである。

「レインボーフラッグ」の意味するところ

LGBTの象徴は、6色からなる「レインボーフラッグ」(7色でない理由は諸説あるようだ)。
その意味するところは、「一人ひとりのセクシュアリティは、虹のようにグラデーションであり、みんな違ってみんな素敵である」ということだと理解している。

そして、セクシュアリティの問題は、結婚できないことによる不都合に照らしても明らかなとおり、生きることそのものに関わる。

松中権さんの「 LGBT初級講座 まずは、ゲイの友だちをつくりなさい」にも、次のような印象的な一節がある。

LGBTはよく「ベッドの上の話、セックスの趣味の話」でしょ?といわれてしまいがちですが、実はもっとフツーに「毎日の生活の話」だったり、「誰かとともに生きていく人生の話」だったりするんですよ。

セクシュアリティの問題を改善することは、すべての個人が自己の生を全うするために不可欠なのである。

クラウドファンディングとREADYFORのビジョン

本日、「結婚の自由をすべての人に」訴訟の提訴にあわせて、「結婚の自由をすべての人に」訴訟の裁判費用などを集めるクラウドファンディングが「Readyfor」で公開された。

▶︎クラウドファンディングページ:日本で同性婚を求める訴訟を応援してください!

READYFORのビジョンは、「誰もがやりたいことを実現できる世の中をつくる」こと。
「誰もがやりたいことを実現できる世の中」とは、「多様性」や「複雑さ」がありのままで受容される豊かな社会と言い換えることもできるだろう。

豊かな社会を実現するための「想い」や「声」をサポートできたことは、とても誇らしいことだと思っている。
すべての個人が尊重される豊かな社会の実現のため、ぜひともクラウドファンディングにご支援頂ければ幸いです。


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