橘川さんとの対話2

自同律の不快からくる創造的欲求と、食欲からくる生理的欲求がスパークして、美や倫理という認知できるものに結晶化しようとする。そこを高速で行き来する。それが新たなリアリティ、実在を生み出す。一致したいという欲求からはなかなか逃れることができないのではないか。

しかし、この一致したいという欲求は「私秘性」なのではないか。世阿弥の「秘すれば花」も同じ感覚質だ。しかしこれを根拠にせずに徹底的に晒して構造化しようとする態度が哲学にはある。その態度からすると、それは「独在性」と呼ばれたりする。このような哲学的な態度を維持するためには根拠がないようなカオスに耐え続けなければいけない。

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