１１６、日赤が国保に返金、事実上「不正請求」を認める
提訴の元となったのは、日本禁煙学会理事長作田学医師（当時、日本赤十字医療センターに勤務）が作成したＡ家族３名分の診断書だが、そのうちのＡ娘に対する診断書が「Ａ娘を診察することなく作成された」として２０１９年（Ｈ３１年）１１月、横浜地裁に医師法２０条違反を認定されたのだ。
それを受け、同１２月、私は日赤院長本間之夫氏に対し手紙を書き、下記２点について同月３１日までに返事をするよう要請した。
・作田学医師が横浜地裁により医師法２０条違反に認定されたことに対する処分
・国保への返金。（無診察により発生したＡ娘の初診料が７割分、国民健康保険から日赤に振り込まれているが、不正な取得にあたるため国保に返金すべきであるとの主張）。
本間院長からは「作田を調査する」と返事は来たが、国保への返金については言及されていなかった。そこで２０２０年（Ｒ２）１月、東京厚生局に同様の旨を要請をしたが、そこでも何の対処がとられることはなかった。
ところが、２０２０年（Ｒ２）４月、驚くべき事態が起きた。作田学氏が日赤から除籍されたのだ。それを受け、私は日赤院長代理田川氏に電話した。田川氏は「書面では書けないが」と述べた上で、口頭で「藤井さんからの手紙により作田氏を適切に対処した。」と認め、国保についても同様に対処したと明言した。
この田川氏の発言を受け、私は日赤から本当に国保の返金があったのか、横浜市健康福祉局保険年金課に問い合わせた。が、日赤から国保に返金した、もしくはそのような申し出があった事実は確認出来なかった。
そこで、事（こと）を深刻に受け止めた保険年金課が逆に私に対し、日赤に対して「疑義照会」をかけるよう勧めてくれた。この事には非常に感謝した。そして私が書いた疑義照会をどこに送ったのかを聞いてさらに感謝した。「東京福祉保健局指導監査部」である。度肝を抜いた。よくやってくれたと思った。これが昨年２０２０年（Ｒ２）６月のことであった。
その後、昨年１０月末、控訴審の判決が出るまで、この事については何も動いて来なかった。が、無事、勝訴が確定したことを受け、自分の提出した疑義照会が握りつぶされているのではと疑惑を持っていたため、昨年１２月、提出先である「東京福祉保健局指導監査部」に対し情報公開請求をかけることにした。（下記は１２月２５日の監査部との最初のやりとりである）https://youtu.be/M-Cc_sMoAlg
年が明けた２０２１年（令和３年）１月７日（木）、同部署から別の担当者が電話をして来た。そこで驚くべき事実が判明した。日赤が不正取得したお金を国保にすでに返金しているというのだ。担当者の話によると半年前、つまり昨年の６月にすでに返金されているというのだ。返金したということは日赤自身が「Ａ娘の診療費の請求が不正であったことを認めたことと同じ意味を成す。
ところが、監査部の担当者は「もうこの件は日赤が返金したことで決着している。監査の必要はない。」と言う。それはおかしい。泥棒は返金したら泥棒ではないのか。いや違う。国保に不正請求をした時点で既遂であり、返金したからといって未遂にはならない。
上記の動画の下記（１）～（４）の分数の箇所を注視して欲しい。特に（２）では医師法２０条違反も、診察しないで初診料をとることは指導対象になると認めていながら、（４）では完全に無罪放免にしているのだ。筋が全く通らない。
権力者が罪を免れていく姿をまざまざと見せつけられた。
（１）１２：３０過ぎ
・「解決」という言葉を使う。
（２）２２：３０過ぎ
・医師法２０条違反となると不適切な請求ということで指導対象となる。
・診察しないで初診料なり再診料なりとっているとすると保険請求上も不適切な請求になるので指導対象となる。
・対医療機関として選んで指導対象とする。
（３）２８：００過ぎ
・解決済み
（４）３６：００過ぎ（ここからが問題）
・藤井の提出した疑義照会を「監査部から日赤に送る」という話は元々無い。
・そういう形では受けていないのが前提なので、日赤には何も働きかけていない。
・東京都は何も行う必要がなく、本件はすでに終わっている。
・保険請求についてはもう決着がついたと横浜からも連絡をもらっている。
・すでに結論が出ているので開示請求も必要もないのでは。
このような冤罪は誰に身にも起こります。信頼すべき医師が診断書を悪用し捏造を生み出し、弁護士が提訴する。今後この様な事の起こさぬよう私達は闘います。本人訴訟ではなく弁護士と共に闘っていくため、カンパをお願いします（note経由で専用口座に振込み）。ご理解の程よろしくお願い致します。