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ワタクシ、揚げ物調理から卒業しました

揚げ物、好きですか?

天ぷらおいしいですよね。エビの天ぷら、尻尾を箸でつまんでサクッと食べるあの幸せ。
地味だけど、ファン多数。お芋やカボチャ。
甘い玉ねぎの天ぷら。

3年前、私は揚げ物調理から卒業しました。

もちろん我が家でも
家族全員が天ぷらやエビフライが大好きでした。

私の母の得意料理は天ぷらです。
厳しいお姑さんにも、なぜか天ぷらだけはほめられたそうです。
それだけに母の天ぷらに対する思いは強いものがありました。
おもてなし=天ぷらだったのです。
お蕎麦にも天ぷら
おそうめんにも天ぷら。
なにかあればエビフライ。

母が年を取って 料理をしなくなりました。
父母と私と夫と娘たち、三世代の食事が私に委ねられました。

母は、 何か人が集まる時には必ず天ぷらを希望しました。
なぜか夏が多かったです。

お盆ともなると、そうめんや混ぜご飯やほうれん草の胡麻和えなど
できる範囲のご馳走を作ります。
小さなお膳にのせて、仏様をもてなすのです。
一番人気は天ぷらです。
かぼちゃ、玉ねぎ、人参、しそ、いんげんなどの野菜の精進揚げ。
なぜかエビの天ぷらも作りました。

暑い台所で
(今から考えると冷房をかけて調理すれば良かったのですが)
たくさんの天ぷらを揚げると
もうぐったりしてしまって
自分が食べる気になれませんでした。

調理家電も進化して、 IH クッキングヒーターになって温度調節がうまくいくようになりました。
そこで私も上手に天ぷらがあげられるようになったのです。

頑張ってあげ続けました。
夏の天ぷらは本当に暑くて汗だくになりました。
疲れてクタクタで。

しかもあげた後の始末も面倒です。
油で、ギトギトして。
油自体の始末も面倒で。
固めたり、 新聞紙に吸わせたり。
ーーーーーー

子供達が大人になって、
母が施設に入った時、なにかがぷつんと切れました。


夫にこう言いました。

「私は揚げ物調理から卒業します。
食べたい時には外で買ってきてください。」

夫は黙ってうなづきました。

外で買ってきた天ぷらをたまに食べると美味しいです。
エビフライも。

自分で作ったほうがもっと美味しい。たぶん。
だけどしないのです。

もう一生分の天ぷらを揚げてしまいました。

汗だくの調理も、油ギトギトも、さようなら・・・。

今日の気温は38度。

こんなに暑い時には
首にタオルを巻いて
揚げ物を作り続ける自分の姿を思い出してしまう。

揚げ物をしないと決めた自分の自由さが・・・好き。

歳をとるのもいいものです。
自分らしくいられるようになるから。


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