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トラウマがよみがえる内診台【転勤族の不妊治療 #01】

妊娠できるチャンスは1年で最大12回しかないから
子どもを産みたかったら早めに行ってみると良いよ〜

不妊治療を経て妊娠・出産した友人からの助言に背中を押され、豊橋で口コミが良さそうなクリニックを電話予約した年の瀬。院の方針で初診は3か月先にしていると告げられ、その間に自分たちなりのタイミング法で妊娠できてたら良いな〜と淡い期待を抱くも何事も起きず当日を迎えていました。
自分の意思で予約したくせに正直行きたくないのが本音でした。


トラウマ

行きたくない原因は、あの内診台に乗らなくてはいけないから。

恐怖の椅子

いまから4年前(福岡在住時代)。初めて挑んだ子宮頚がん検診で初めて内診台に乗ると、男性健診医から「あぁこりゃ狭いわ!入んない!一番小さいやつにしないと!!あぁこれも入んない!!!」とワーワー言われながら膣口をぐりぐりされた最悪の思い出があります。ただでさえ緊張しているのに自分の身体のことを言われ精神的に無理になってしまい、結局入れることができないまま途中で中止にしてもらいました。代わりにお腹の上からエコー検査してもらいながら「実際に中を診ないと病気があるかどうかわからないから来年は頑張って」と言われましたが、当時の私は大ショック状態で返事ひとつをするのが精一杯。
翌年以降は女性健診医のところを探して受診。あらかじめ"トラウマ"のことを話したところ、内診台で上向きにならないような体勢(普通に座るような感じ)でやってもらいました。優しい人だったこともあり心身ともに痛みを感じることなく無事終了。

初診の朝

内診台に乗るのは4年ぶり。そして先生は男性。

大丈夫。膣や子宮なんてただの内臓だから。耳や口の中を診るのといっしょ。死なないし。コロナになった時はPCR検査で鼻の中ぶっ刺されてとんでもない顔を晒したじゃないか。あれよりマシだよ多分。頑張ろ!!

心の声

クリニックに向かう道中はニッキー・ミナージュとビヨンセを聴いて気持ちの最終調整。偉大なお二方に見守られてるようで心強い🔥
こんな31歳なんて情けないよなと思いつつ自分の身体は自分にしかわからない大事なものだから嫌なものは無理せず嫌と伝えていこうね、私。

明るいスタートライン

前日までに提出するweb問診票に「膣口が狭いと言われた」トラウマのことを懸念点として備考欄に書いていました。先生は問診票を見ながら「わかりました。早速みていきましょう〜」と立ち上がる。いよいよだ🫥
人気の病院だから1人あたりの時間が限られているということもあり無駄な会話がないテンポの良い先生。看護師さんも優しい雰囲気で内診台でどのようにしたらいいか説明してくれました。ありがたや…。

ぐるぐるとまわる内診台に緊張しつつ、モニターで流れてるイルカの映像を眺めていたらいつの間にか入ってました。
「うん。全然狭くないですよ〜」
「あっ良かったです。ハハ」
先生の言葉に安堵してちょっとだけ笑う私。さっきまで眺めていたイルカモニターが自分の子宮の映像に変わっていて、それを見る余裕もありました。

内診台から降りて諸々説明を受け、次は月経14〜16日目に来てねと言われ初診終了。その後、別の部屋にも呼ばれ先ほどとは違う看護師さんからアフターケア的なものを受けました。さっきの診察どうだった?という質問から4年前のトラウマ、普段の性生活などについてフランクな感じで聞かれ、他のクリニックがどんな感じなのかわかりませんがこんな手厚いサービスまであるの?!と感心。先生が男性のクリニックと聞いていたから正直身構えてしまいましたが、こういったアフターケアがあり、しかもそれが女性なのは安心しますね。
(あまり性別で物事を言いたくないですが、身体を触られるという点だけで言うと同性が良いなというのが私個人の本音です)

帰りは、トラウマを克服した達成感に浸りながらひとり焼肉。ようやく明るいスタートラインに立てた気がします。