部活レギュラーの三要素

自分語りになるが、著者は中学高校の6年間をソフトボールの部活動に捧げてきた。当記事は、私が高校3年の引退間際のころの雑感を記事として一つの創作に昇華させたものであることを容赦頂きたい。

まず、部活でレギュラーを獲るに至る三要素は『才能』『努力』『実戦経験』であると主張したい。このことを念頭にこの記事を読んでほしい。

生い立ち

中学では部長で主将のレギュラーとして、高校では選手兼スコアラーとしてベンチからフィールドを眺めていた。ハードな部活では無かった故に名門野球部落ちこぼれ組の受け皿となっており、層が薄く経験者が貴重だった部としても来る者拒まずの姿勢で歓迎していた。

そんな中、私は小学校でお遊び程度のソフトを半年ほど経験した以外たまにやる公園野球が私のソフトの初期能力のベースであった。選手層がより薄かった中学時代は最低限のプレーができればスタメンだったので、出場機会には困らなかった。

変化が起こったのは高校に入ってからである。なんとレギュラーで部長だった男は一転、選手兼任でスコアラーにまで堕ちた。

入部時、学年の部員は10人で中学同部活出身が5人、野球部出身1人、陸上部出身1人、バスケ部1人、帰宅部員2人が内訳であった。うち帰宅部員2人は小学生時代、熱心に野球に取り組んでいた者である。

この世代が3年時には

レギュラー格10人うち 同部活出身4帰宅部員2野球部1 後輩3

という陣容になった。

最後の大会の出場が叶わなかった当時の私は、その要因が先に述べた三要素にあると見出した。

才能

大雑把に才能と纏めたが、その内訳はセンス、骨格レベルの身体の柔軟性、体格といったものである。これに関しては生まれ持ってのものであることは言うまでもない。骨格や筋肉の付き方ひとつで肩力や投げ方は変わってくる。もし野球の上手さを数値化できたなら、何歳の時点でもあらかじめプラスされて付く数字となる。人間は生まれながらにして不平等である。

努力

才能によるスタートラインの差はあれど、高校でレギュラーを取れる要素の7、8割は努力である。特に大事なのは『幼いころから取り組んでいる』ことだ。野球なら小学生のうち。中学から野球を始めてプロ入りした日ハム・上沢投手も幼少期はサッカーに励んでいた。球技ならば動体視力が鍛えられるので望ましい。 帰宅部出身で少年野球をやっていた2人がレギュラーを取るに至った理由は主にここにある。例を紹介すると、帰宅部だった彼は吸収しやすい小学生時代に一週間のうち平日2時間×4日、休日練習7時間を費やしたそうだ。

15×4(週)×12(ヶ月)=年に720時間(!!!)

2年やれば1400時間、3年やれば2100時間…兎も角、中学高校開始組はこのような者たちを相手にレギュラー争いしても負けは目に見えている。

実戦経験

先述の二要素があって、最後の砦が実戦経験である。高校における部活動における問題点の一つである。監督は練習試合においてもプライド、メンツ、レギュラー育成といった点から非公式戦においても全力を出そうとする生き物である。結果、レギュラー格と2軍選手との溝は広まってしまうワケである。

つまり

要は、「ウチの子が試合に出なかったのはどういうコト!?ふじこふじこ」する親御さんはこれらの事実が理解できないので怒ってしまうのである。差は必ず、それも小手先だけの努力では逆転が不可能なほどの差がどこかでついているのだ…










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