おじさんロミオとおばさんジュリエット

家の人は冷え性で、反対にわたしは暑さに弱く熱が出たりする。
ここ数日のひどい頭痛からやっと抜けでて台所に立ったところで、家の人が暖房をつけた。調理で部屋が温まる上にエアコンから温風が出ては、またわたしの頭が爆発しかねない。かといって彼の極度の冷え体質もわかっているので、とりあえず手ぬぐいでもって保冷剤を頭にくくりつけ、急いで台所仕事をすませ、涼しい部屋に逃げ込んだ。スマホのタイマーをかけて、ときどき弱火にしておいた鍋を見に行く。何品も作らないので、これで何とかなった。

お互い、ある時期に飲んでいた薬のせいでこんな体質になってしまったのだ。変わってしまった体質は全然元に戻らない。今回のワクチンの副反応でひょっとしたら予想もしなかった体質の変化があるかも、と根拠もなく期待だけしたが、何も変わらなかった。

冷え性に効くと言われる食べ物や飲み物を試しているが、なかなか効果は出ないようだし、わたしにいたっては冷やすしかない。家でのわたしのあだ名は時々「焼け石」である。

今日、ふざけて「おおロミオ、どうしてあなたは冷え性なの」「ジュリエット、どうしてあなたは熱に弱い」なんて言いあっていたら、バカバカしくて良かった。バカにならないとやってられない、こんな真逆の体質の二人暮らし。