ちいさな動物たち

井の頭自然文化園に行った。小さな動物が多いところだ。タヌキやキツネやアライグマやカピバラやシカやペンギンや。
あたたかいひだまりを見つけて、あるいは日光を避けた小屋の中でみんな寝ている。

吉祥寺へ夫婦で来るのは初めてだ。何かと好奇心の強いわたしだけ、先に二回、吉祥寺の商店街や井の頭恩賜公園へ散歩しに来ていた。

新横浜から吉祥寺へはアクセスが悪い。一度渋谷へ出て、京王線に乗り換える。
東急の渋谷駅から京王線渋谷駅までのひとの流れの悪さは、あれは何なのだろう。

自然文化園に着くまでに、駅の動線の悪さと東京の相変わらずの人の多さにすっかり疲れてしまっていた。

井の頭自然文化園の動物スペースは、なんだか美しい。小屋はシンプルで、置かれている木々や葉っぱが自然で、動物が見えなくても眺めていたいような。

実際わたしは目が悪いのでどこに動物がいるのかほとんどわからず、動物にはあまり興味がないが視力は良い夫が「小屋の中」「木の陰」と居場所を教えてくれて、なんとかなった。

モルモットがさわれる体験ゾーンには長蛇の列ができていて、人口の多い街で育つのも大変なものだとか思いながら横を通り抜け、駅まで歩き、そこからは鈍行でゆっくりと新横浜まで帰った。
とにかく遠い。