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青森と岩手 夏のおわり旅〜3日目〜

この日も雨。
雨なので。
本八戸繁華街の中心にあるポータルミュージアム「はっち」で八戸の文化や歴史、産業を学ぶ。

こういう見学は大人になってからの方が楽しい。

『八戸市の様々な分野の偉人』のパネルを読む。
銀行創業家に婿養子ではいった二人の男たちが、縄文遺跡を発掘し大切に保存したことを知る。
婿養子ふたりは、どちらが先に遺跡について興味をもったんだろうか。
仲良くほんとうの兄弟みたいに発掘に打ち込んだんだろうか。
ときには婚家や自分たちの妻の悪口をこっそり打ち明けたりしたんだろうか。

これが有名な是川縄文館になるのだが、今回は行けなかった。
それにそこに展示されている埴輪は「東京の縄文展に出張中!」とあったし、その東京の縄文展に見に行っていたから会っていたことになる。

(是川縄文館公式サイトより)

雨が小降りになってきたので、ウミネコが何千羽もいることで有名な蕪島へ行った。

休憩所兼、ウミネコと蕪島のあれこれの展示室の人が土嚢を積んでいる。

雨が降ると入ってきちゃうのよと嘆きながら、わたしたちを迎え入れてくれ、中で蕪島のことについてお話をしてくれた。

外でひとなつこくピィーピィーと鳴いている茶色のふわふわしたのは仔ウミネコ。
大人になって白くなるまで4年かかる。

ウミネコは古くから漁場を漁師さんたちに教えてくれるから、神の鳥とされてきた。

そんな神の鳥が集まる蕪島は、第二次世界大戦時には滑走路や人間魚雷を発射する要塞として工事されていた。
完成することなく終戦を迎えたので、あそこから人間魚雷にさせられた人はいない。

ほっとした。

311の後すぐの港の写真も見せてくださった。巨大な船が、陳腐な表現だがおもちゃのように港にころがっている。
いくつもの船が陸に上がっている。
ほかの地域の被害が甚大すぎてあまり報道はされなかったらしい。
蕪島の神社はまだ工事中だった。

休憩所の人にしおりとウミネコの折り紙をいただき、種差海岸へと向かった。
晴れていれば絶景なんだけれど、違う意味で絶景の、荒れた北の海を(あくまでも安全なところから)体験できた。

日本の渚百景に選ばれた海岸。
葦毛崎展望台。
飛ばされそうになり、はしゃぐ。

雨。偉人たちもウミネコたちも関西人のわたしたちもみんな飛ばされてしまうような風。荒いけれど美しい海。

ずっと眺めても見飽きない。

という気持ちはあるけれど、雨風の中では限界がすぐ来たのでさっさと撤収した。

3日目の旅日記が終わる。

そう、食の日記を書いていないのだ。
盛りだくさん過ぎて書けなかったから、次にまた。

#旅 #青森

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