かさぶたカサカサお受験記(4)復活の国立対策と、運命の電話が鳴る【後編】
「厚子さん、しらん番号から電話なかった?」
火曜日の午前、夫からLINEが入る。東京壊滅により更なる絶望的壊滅を起こしていたジルコニアンズを治療する為に歯医者にかかっていた厚子のスマホにも、確かにしらん番号から着信が残っていた。
「あったわ~。でもなんだろう、どっかの営業?」
「いや。俺はこれ、繰り上がりの連絡だと思う」
ぷぷー!!
厚子は噴き出した。
この時期、厚子はすべての私立小学校を疑っていた。
そんな早々に補欠などまわってくるものか。なんならつい最近江田の結