見出し画像

自分も相手も「腑に落ちる」までとことん勉強してとことん話すこと。

「人は学ぶことで、自分が無知だと知る。
学びとはすなわち、謙虚さを測る物差しだ。
いま、面白いことを
腑に落ちるまでとことん考え続けよう。
『セレンディピティ
=思わぬ発展につながる偶然』
を拾い集める冒険こそが、学びである。」

読了日記 #30冊目
『なんのために学ぶのか』
池上彰/SB新書/2020.3.15

▶todo

本、映画の感想はnoteにまとめよう。
そして人に話そう。
人に説明することで自分が何を深く理解し、何をわかったフリにしているかが鮮明になる。

▶before

池上彰さんは、非常に好きな人。
「わかりやすいニュース解説」という、誰にでもできそうな王道でブランドを確立した。それでいて選挙速報ではズバリ政治家に聞き辛い部分を突き詰めるのがかっこいい。

以前にも池上さんの『新聞の読み方』を読んでいた。
今度は学ぶことについて、池上さんの考え方を知りたいと思った。
何を学ぶかよりも、「何のために学ぶか?」に対する問いへの答えを持っておくことは、この先の長い人生をより豊かにすると思ったからだ。

▶after

「セレンディピティ=思わぬ発展につながる偶然」の快楽のために学ぶ。

自分の感情に嘘をつかず「腑に落ちる」感覚までたどりつく楽しみと、
そのときに強く打ち付けた”点”がどこかで他の”点”とつながる楽しみを味わうために学ぶ。

まずは自分が疑問に思った点、人から依頼されたことを、自分が腑に落ちるまで学ぶ。とことん学ぶ。そして人に説明する。自分も聞く相手も腑に落ちるまで説明できるようにする。

中学校の数学、因数分解を例にとる。因数分解とは、Xa+Xb=X(a+b)、つまり、同じ計算方法はくくりだして残り物をまとめちゃおうって考え方。
意外とコレ仕事でみんな使ってる。部署間で同じ事務作業をしているときに、「あ、それまとめてやって残ったやつそれぞれの部署で片付けようよ」みたいなやつも、実は因数分解だったりする。
仕事や実生活で全く使っていないように見えても、中学で習ったものと同じ考え方なんだって知れるだけでなんか楽しくなる。その「なんか楽しい」はセレンディピティなのかもしれない

▶todo(おさらい)

本、映画の感想はnoteにまとめよう。そして人に話そう。
人に説明することで自分が何を深く理解し、何をわかったフリにしているかが鮮明になる。

これは脳内で完成した設計図のあら捜し。
脳みそはいつだって平気で「完成した」と嘘をつくから。
「まだ知ることができる喜び」を噛みしめながら、上手く説明できない事すら楽しんでみよう。

===

印象に残った言葉たち。

1. すぐに役立つことばかり考えるのではなく、いまおもしろいこと、知りたいことを一生懸命学ぶ。それがいつか必ず、何らかのかたちで生きてきます。――腐らず、落ち込まず、勉強をし続けて今がある。

→学びたい気持ちを抑える必要なんてこれっぽっちもない。睡眠時間が削れたって、自分の知的好奇心を満たすことに妥協しない。肯定感が一気に高まった。

2. 本をじっくりと読み、その内容について自分の頭で考えてみる。
 「腑に落ちる」までとことん考える。この「腑に落ちる」という感覚が大事です。

→「納得感」という言葉を使ってきたけど、今度からは「腑に落ちる」を使おう。この感覚って、絶対に他人には分からない領域だから、自分の感情に真剣に向き合うことが大事だね。

3. とにかく依頼された仕事は感謝して引き受け、引き受けた以上は必死に勉強する。そして少しでも良い仕上がりになるように努力する。その過程で失敗があっても決してくじけない。そうした積み重ねがいまにつながっていると思います。

→実は本書で池上さんが最も伝えたかったことだと思う。
 感謝を忘れない事。腑に落ちるまで真剣に学び続けること。合格ラインは自分で作ること。そしてくじけない事。日々積み重ねてきた結果がこの言葉に深みをもたらしている。一朝一夕に身につくものじゃない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?