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flat 水平線と地平線


平。

『今がいちばん底だから、後は上がるだけだ』。そんな類の言葉も時に力に変わるようだが、捻くれると『上がった後に下がるなら、元から上がらなければ下がることもないだろ』とか、そんな風に考える。

平。浮くも沈むも過度には要らない。

この話の落とし所を悩むのは、名前にこの『平』が付く友人がいたため。平民、平社員、平ら、などパッとしないイメージを当時はからかった記憶がある。それを冗談で済ましてくれる間柄ではあったが。

そして、これを好ましくない傾向だと私が思っている。

『なぜ山に登るのか』
『そこに山があるからだ』

山登りを続ける方は、何度かこの言葉を自分に当てはめて、自分の言葉を探しているはず。

山なんて、登って下りて来るだけだ。山頂なんて30分もいない(食事したり一泊するなどは別)。わたしの場合、『あそこまで登った』の達成感に尽きるのだが、例えば富士山にまつわるニュースや記事などに触れると、頭の中ではその思い出が蘇る。

つまり知っている。『日本人だから、いつか日本一の山に登りたい』から、『わたしは富士山を登った、人』になった。登らなければ、知ることも無かった。


つまり『登れ』。ただ『平』という漢字は、どうにも悟り感がある。泰平。平和。

左右対称な『平』。ゲシュタルト崩壊しそうだ。


論点がズレているのか、
比較対象が誤っているのか、
一側面しか見えていないのか、、

最後は友人を貶して終わるのが正解なのか?

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