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#41 オストメイトのみなさんへ。JOA日本オストミー協会の災害対策は

※2023年5月に執筆したものです。

トルコシリア大地震をきっかけに動き出した#災害に備えるプロジェクト!大型連休の間には石川県の珠洲市などでも大きな地震と被害がありました。被害にあわれた皆様には、心よりお見舞い申し上げます。

今回は、日本で最大のオストメイト当事者団体である日本オストミー協会の災害対策のサイトからその知見を一部、ご紹介します。

1)災害が起きたら

■避難生活でのポイント

避難所では施設管理者にオストメイトであることを告げ、トイレへの配慮や生活相談支援職員等の支援スタッフあるいは医療関係者に対して、援護してもらいたい旨を早めに申し出ておきましょう

災害時には、孤立を防ぐ横の連絡が大事と言われています。相互の連絡により、安否確認、励まし合い、情報交換、装具の融通など支え合いましょう。普段からその関係づくりをしておくのが大事なんだそう。

■ストーマパウチの入手は?

自助以外に、日本の場合、主に以下の入手方法があります。

1)ストーマ用品セーフティーネット連絡会(OAS)が行う、緊急時のストーマ用品無料提供(詳細はこちら

2)市町村によるストーマ装具等の備蓄
市町村が標準的なストーマ用品を備蓄。所属の支部または住んでいる市町村に問合せを。
3)市町村とストーマ装具販売店の間の物資供給協定
市町村が地元の複数のストーマ販売会社と、災害時の物資供給協定を締結。市町村が供給を受けたストーマ装具等を避難所のオストメイトに届けるもの。所属の支部または住んでいる市町村に問合せを。

自分の普段使っているタイプの装具が提供されるとは限らず、また、提供が始まるまでの間に使えるだけ、自分で備えておく必要があります。

2)もしも!のために普段から備えましょう!

■オストメイトカードの作成を!

以下の例のような、オストメイトカードと、障害者手帳を常時持ち歩くことが勧められています。

日本オストミー協会のオストメイトカード例

オストメイトカードには全項目をあらかじめ記入しておきます。

■非常用持ち出し袋の準備を!


非常持出袋には、避難所でのストーマ装具交換に必要な、2週間から4週間分のストーマ装具・ストーマ用品、ゴミ袋等をいれておく

【参考】分散保管について

非常持出袋の他に、被災時(例:家屋倒壊)でも取り出し可能な自宅内外の別場所に、災害用のストーマ装具、ストーマ用品を分散保管してください。

分散保管の場所として一部の区市町村では、公共施設に個人使用のストーマ装具・ストーマ用品を保管場所を提供しています。
(入会しているJOAの支部に問い合わせても教えてくださるそうです)

【参考】パウチの準備について

災害時には「水」が使えないことが多くあり、水を使用しない皮膚洗浄剤を利用した装具交換が出来るようにしておくとよい。
・洗腸している人は、自然排便でも排泄が出来るようにしておく。
・ストーマ装具の面板は、予め使用サイズに穴あけしておく。
・ストーマ装具・ストーマ用品は常に余裕をもって保管。
 必ず年に1回は、新しいものと交換を!

■避難所の環境を調べておくことも大事!


トイレの環境、装具交換のためのスペース等を事前に確認し、整っていない時には他の避難所へ変更する等、市町村担当部門と相談、対応を検討しておいてください。

さらに詳しく知りたい方はJOAが作成している災害対策のサイトをご覧ください。オストメイトの災害対策 | 日本オストミー協会 (joa-net.org)

具体的な持ち物、確認点などもリストアップされています。平時に確認してみてくださいね。

【出典&special thanks】
日本オストミー協会(JOA)

※なおボランティアのメンバーで翻訳した英語版も公開しています。
トルコシリアをはじめとする世界の被災地はもちろん、国内の英語を母国語とするオストメイトの方などに活用いただけたら幸いです。

災害に備える有志メンバー voluntary members "prepare for disasters"
(参加順)
rena miyazaki
naoko nagao
saeko nakagawa siddiqi
noriko kanaoka
mayumi irie (WOC nurse)
mayumi suzuki(public health nurse)
sumito sato(colorectal surgeon)
special thanks to Japan Ostomy Association, Eakin Japan


※こちらの活動は、筆者やメンバーの個人的な活動であり、それぞれの所属する組織とは関係ありません。

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