最近観た映画

フィルマークスってあれに似てるな、あの図書館の貸出カード。観た映画をクリップしたら、またコイツいるじゃん、みたいな。フィルマークスは令和の図書カード。

中村屋酒店の兄弟は色使いが好きだった。全体的に彩度低めで、いかにも田舎にありそうな実家感。
やっぱり外で煙草を吸うシーンは画になる。
家族も大人になるとお互い気を遣ったり、優しくしたり、昔よりずっと他人みたいになるんだよな。

パストライブス。人は人生にドラマを求めているし、よくよく目を凝らせばドラマは至るところに転がっている。でもロングショットで見ればそこにはなんにもない。ただ生活があって、個々人の心は少しだけ動くけど、大きな出来事なんて滅多にない。
状況を180度変えてしまうような決定的なセリフは不意に口から出て跡形もなく消える。
そういうものだ。ただいっさいは過ぎていく。

ウェンディ&ルーシー。人間ってほんと犬のこと好きだよな。

ノスタルジア。眠りかけながら何度も巻き戻しては観たけど結局話はよくわからなかった。
映画館で4Kで観たい。水の音、光の影、立ちこめる霧の美しいこと。美術の造詣が深かったらもっとみかたは変わっていたのかもしれない。

用心棒。三船敏郎ってクズでもボロボロでもなんでこんなにかっこいいんだろうな。
「俺は悪いことでやったことがないことがない」っていうすぐ殺される奴の台詞とかおりんのキャラとか、この映画というか黒澤明ってコメディの人なのかな、と思うくらい笑えた。
最後の決闘の煙に包まれて両者が対峙するシーン、震える。

コーヒー&シガレッツ。最後の話。テイラーは死んでしまったのかわからないが、こんなふうに最後を迎えられたら最高だと思う。人生の終わりにふさわしいひととき。

チャップリンが大量にU-NEXTにきていた。
亡くなった父が昔よくBSの名画座でチャップリンや西部劇を観ていた。まだ生きていたら映画の話とか出来たのかもなと思う。ひとりの人間と人生のどこで出会うかによって深い関係を築けるか否かは変わってくると最近つくづく思う。
街の灯。ハッピーエンド。こんな物語はフィクションだ、ファンタジーだと思う一方で誰かとひとこと二言喋っただけで、つむぐ言葉を聞いただけで好きになることだってある、と思う。

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