創作物

私は私の思考や私についてを、なにかの創作物を借りてしか語っていない。そんなのは情けないと思ったのが、自分もなにかをつくりたいと思った原点かもしれない。
夜と霧の「きみは人生に問われている」という言葉を思い出す。またもや誰かの言葉を借りている。
仕事の心配事や甘い幸せは一時的に人生を覆ってくれる。ほんとうは自分がどうしたいのかわからない。生きることは悲しくてこわい。渦中にいる時はそんなことを思い出さなくてすむ。
もしくは小説や映画は入れ物という意味合いもあるんだろうか。自分の感情の入れ物。
作者は意図していなかったことを受け取った視聴者や読み手もいたりする。読み手や視聴者は創作物に自分を投影するのかもしれない。
創作物とは入れ物でもあり、どこかへ行くためのガイドであり、道なのかもしれない。

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