佐々木インマイマイン・街の上で

2020年公開の邦画を2本観た。
佐々木インマイマインのラスト。あれはやっぱり、残された者たちが観たいと思った幻影だと思う。
当たり前にいた人が死んだ後、何食わぬ顔でその人が夢に出てくると一瞬もう死んでいることを忘れる。でも心のどこかに、あれもう君っていないんだよねっていうのが残っていて焦っている。伝えなくっちゃ、この夢の間に伝えなくちゃ。何を?
昔、佐々木みたいな人を好きだったことがあった。
いっつも予定調和を崩してきて、すぐにどこかに行ってしまうし、大事なものを無くしてしまった人だった。その人のことを思い出した。たぶん彼が死んだら私は泣くと思う。

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