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【デンマーク】コロナについての首相会見

こんにちは。
今日、デンマークでは現地時間14時からフレデリクセン首相による記者会見が行われて、コロナの状況についての報告とこれからの見通しについての話がありました。
会見には、フレデリクセン首相の他、ヘウニケ保健相、ブロストロム保健庁長官、ウルム国立血清研究所所長、アナセン・社会再開のための長期戦略専門家グループ代表が出席しました。

会見のサマリーは以下のとおりです。

●デンマークはこれまで2度のロックダウンを行ったが、フレデリクセン首相は 今後再びロックダウンが起こるとは考えていない
●しかしながら、時期はまだわからないものの、3度目のワクチン接種を計画している
●ワクチン接種率は高いが、まだ不十分(接種完了者は8月23日時点で87.3%)
●10月1日までにワクチン接種完了率90%を目指す
●秋にはワクチン接種未完了者を中心に感染者が増える見通し
●政府は若者やワクチン接種が進んでいないエリアの人たちへの接種への働きかけをしていく
●政府は国内でのワクチン開発のため、Bavarian Nordic社に8億デンマーク・クローネ(約138億円)の経済的支援を行う

ワクチン接種に関して、ブロストロム保健庁長官は以下のようにも述べていました。

ワクチン接種は自分自身のため。
誰でも感染する可能性があるので、私たち全員に責任がある。
「ワクチンが受精率を下げる」といったような誤った情報にまどわされるべきではない。
ワクチンは非常に効果的で安全。保健当局の話を聞き、ワクチンを接種してほしい。

デンマークでは、現在はほぼ以前のような日常生活に戻っています。フレデリクセン首相はワクチンのおかげと強調していましたが、私は、これまでのデンマークでのコロナ対応を実際に経験し、

・徹底・集中したしたロックダウンと経済補償
・検査体制の充実(昨年7月からは一日あたり17万件のPCR検査が可能に。検査は無料。学校再開後は、各学校にテストセンターが設置され、教員と生徒は週2回の検査を行っていた)
・ワクチン接種の早いスタートと実施

が重要な意味を持っていたのではないかと感じています。

日本では、今もって希望者なら誰でも無料でいつでも検査を受けることができる、というようにはなっていないので、現在報告されている感染者数以外にも、隠れ感染者がいるのではないかと個人的には危惧しています。症状がなくても、感染している可能性は誰にでもあるので、ワクチン接種を終えていない人は、希望すればいつでも無料で検査できるような体制にすることと、ワクチン接種を速やかに進めていくのが望ましいのではないかと思います。

デンマークでも、近い将来3度目のワクチン接種がありそうですし、世界的にもまだコロナは収束を見るには程遠い状況なので予断は許しませんが、日本を始めとする多くの国で、一日も早く多くの人に日常生活が戻り、安心に暮らしたり、移動したりできる日がくることを願ってやみません。

https://www.dr.dk/nyheder/politik/live-mette-frederiksen-goer-status-over-coronasituationen-i-danmark

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