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GDをデザインする

皆さんはGDで何をみられている・見ることができると思いますか?
・リーダーシップ
・論理的思考力
・協調性  etc..
などなど挙げようと思えばいくらでも出てきそうな気がします。
このノートではGDにどう取り組むべきで、どうすればアピールに繋がるのか。「自分なりの考え」を書いていきたいと思います。

このノートの使い方?
・GDが苦手な人は考え方から参考にし実践してみて欲しいです。がむしゃらにGD練習するのではなく、どうすれば上手くいくのか試行錯誤する際の指標になればと思っています。
・また得意な人でもGDのメンバーでパフォーマンスがぶれてしまう人は参考になると思います。コミュニケーションが得意な人はなんとなくGDをこなせてしまうと思いますが、その「なんとなく」をこのnoteで言語化し無意識から意識できるようになればと思っています。

※本ノートはGDで持っておくべき考え方とかにフォーカスしているつもりですが、一応お題としては売上向上系のお題を想定しています。抽象系の対策だけを学びたい人は向いていないかもしれません。
※本ノートではファシリ、書記、タイムキーパーなど役割に分けての解説はしません。意味ないと思っているので。ちゃんと理解していたらどの役割でもできるはずで、その中で向いてる役割を担えばいいと思っています。

前提

前提として私はGDのみならず議論で大事なことは「納得のいく結論を導く」ことだと考えています。
その上で「リーダーシップ」や「協調性」が納得のいく結論を導く事に正の相関があるから企業も評価項目にしているというだけだと思っています。
だから協調性アピールしたいからといって、相手の意見になんでも肯定すればいいという訳ではないんですよね。
別に正の相関があるだけで肯定すれば納得のいく結論が出るわけではないので。
当たり前っちゃ当たり前だけど忘れがちなことなので改めて書いておきます。

結論

前提を踏まえて「GD選考を突破するためにするべきこと」として、私の結論は「その議論内で自身が明確な価値を提供することを目指す」です。

価値とは

GDにおける価値は大きく発散方面と収束方面にあると思います

発散方面
納得のいく結論
→多様な意見からなる結論(条件)
→発言しやすい環境づくり(やるべきこと)

収束方面
納得のいく結論
→限られた時間で議論がまとまること(条件)
→効率の良い・無駄の少ない進行(やるべきこと)

「協調性」「リーダーシップ」「論理性」は結果的にここら辺の価値に寄与するので評価されるというわけです。
またこれらの価値にマイナスの影響を及ぼす行動というのもなんとなく分かるのではないでしょうか?
自分がその行動をとっていないか今一度振り返ってみましょう。

これらを踏まえて「まず」できるようになるべき事

発散にしろ収束にしろできなければならない事があります。それは「議論の筋道の概要を立てられること」です。これは一見難しそうな事なのですが噛み砕いていうと議論のステップの段階で「何について議論し、何が決まればOKなのか」を理解しておくという事です。
GDは構成されるステップが大体決まっていて、するべきことも明確ですので具体的に説明していきたいと思います。

想定お題「〇〇向上系など具体系」
STEP1:前提確認
するべきこと→考えるべき大枠を決める

このステップでは視点、場所、規模、スパン、営業スタイル(時間)、抽象的な言葉の定義確認など、すぐに取り掛かれる前提をパッと決めてください。ここに時間をかけても仕方ないです。
闇雲に決めるのではなく、その前提を決めておくことでどういった効果を得られるのかという部分は意識しておきたいです。
例えば、場所や時間帯は明確に客層に影響するはずなので決めるべきで、視点やスパンは考える施策の規模感、内容に影響します。抽象的な言葉の確認に関しては例えば「良い本とはなにか」という場合、人によって「良い」の基準は違うと思いますので、このGDにおいては「こういう事が良い」という設定にしましょうといった具合ですね。
売上向上なら目的は明確ですが、その他の場合など抽象的になればなるほど「目的を整理すること」も重要です。
また前提をガチガチに決める派閥とそうでない派閥と割れがちですが、どちらにせよささっと決めることは忘れないでください。
前提をガチガチに決めようとする際は現状分析として扱った方がよい項目なのかは意識しておくとスムーズです。たまに「学生が多い店舗ということにしませんか」など、ガチガチに決めるにしてもやりすぎなとこまで決めたくなる方もいると思います(イメージを共有しやすいので意図はわかる)。ただ決めた前提からこの想定店舗は「学生が多くサラリーマンが少ない可能性が高い」などど推論で導いた方が良いこともあると思いますのでそういった項目は現状分析に入れるべきだと私は考えています。
ここはあくまで私の一意見なのですが前提を付け足すタイプの修正は現状分析や課題分析をやった後でも全然してもいいと思います。
ただ前提をひっくり返すタイプの修正はここでしか難しいので明確に決めるべきだと感じた項目があれば理由とともに声を上げることで決めておきたいです。

STEP2:現状分析
するべきこと→アプローチするべき対象を具体的に絞る

年齢、性別、属性、時間帯、地域など区切る軸は色々あります。他にもその需要が強く出るシーンから分解する方法もあると思います。ここで重要な事はアプローチするべき層を明確にする事です。切り方がわからなくても議論の方向性がそっちに向かっているか意識するだけでもGDの見え方が変わると思います。
ただ分け方に関して、お題の特性が出るような分け方が望ましいのは事実です。後述の具体例で書きますがお題と絞り方は意識した方が良いです。
ここでいい分け方をできるかはケースの練習とかGDの練習量がモノをいう気がします。

STEP3:課題分析
するべきこと→アプローチするべき対象をなぜ獲得できていないのか考える

課題は具体的になるとこまで深掘りしましょう。課題を見たらすぐ施策が想像つくレベルまで掘っていいと思います。
ここで重要なのがどこまで深掘りするかだと思います。目安はお題の特性が課題に現れる所までです。
「地方のショッピングセンター」に関するお題であれば、地方だからこその課題だな〜と思える課題になるまで深掘りたいと言うことです。
ここでその深さまで掘らなければ、出てくる施策がどんな施設にでも当てはめられそうな一般的な施策になってしまいがちです。
目安として現状分析と課題分析を合わせてターゲットの顔などがイメージできる解像度にすることを目指しましょう。
例えば若者の中でもスポーツ好きな人なのか、流行に敏感な層なのかなどですね.

STEP4:施策
するべきこと→課題をもとに施策を考える

課題分析で課題が具体的になっていれば施策はユニークなものを出しやすいです。
ここで詰まる時は課題分析の深掘りが足りていない事が多いので、深掘りの方向性が見えているのであれば課題分析に戻る事を提案してもいいと思います。

STEP5:今までの議論をまとめる
するべきこと→施策の優先順位やその施策の意図を再共有する

地味にこの議論の全容を理解できているか、アピールするチャンスでもあります。各ステップで決まった事とその論理を共有しましょう.

一応各フェーズで詳細も書いていますが、ここで覚えておくべきは「するべき事」です。GD中するべき事まで議論が到達していないと感じれば、積極的に声を上げて、そこに議論が辿り着く様に誘導しましょう。
例えば現状分析で飲食店で朝の利用率が低そうと分かった時。その朝の時間帯に引き込む層を明確にするとこまでしてほしいです。それがサラリーマンなのか高齢者なのかなど、ここで具体的に人を決める事で次の課題特定のフェーズでは「なぜその層が来ていないのか」という部分から考えることができ、深みのある課題に辿り着きやすいです。
そのため現在分析で朝に着目するだけで次の議論に行きそうな場合は「朝の時間帯に客になり得る層を考えませんか?」などより具体的にすることを促す一言を入れていきたいです。

さらに価値に寄与するためには

実は上記の「まず」できるようになるべき事と、それに基づいた議論の方向性の提案ができるだけで、かなりGDでは上手く立ち回れるようになっているはずです。
ステップでやるべき事がわかっているので、それが考える素となり、発言しやすくなります。
またGDの各フェーズにおいて、自分が気づいている具体的な考えるべき事柄やその時間で目指す状況を共有すれば、他の方からも意見が出やすくなり「発言しやすい環境作り」に貢献できます。
加えて、各ステップの着地点が分かっているので、議論が脇道に逸れているのかに気がつけるようになり「効率的な議論の進行」に貢献できます。
まず自分の立ち回りが「やるべき事」を意識してできているかを中心にGDの練習してもらえたらなと思います

落ちないGDから取られるGDに

ここから書くことはその上で取るべき「具体的な行動・発言例」のようなものになります。
「GDで必要な要素と各ステップでやるべき具体的行動」が馴染んでくると
「そのグループに足りていない要素」というものがわかるようになるはずです。
「そのグループに足りていない要素を担う」
これは非常に強力な価値の提供をアピールする方法
ですので、具体的な行動・発言例をもとに意識して補えるようになって欲しいです。
・議論を俯瞰してみれている奴がいるなら議論を深めるための発言
・議論を深める発言をしている人がいるなら俯瞰した上での発言
・アイデアマンがいる時はアイデアマンをうまく使うための発言
といった具合です。

上記を実現する具体的な行動・発言例

①話を聞いてあげる
②考えやすい論点を提示する
③議論の各ステップの目標着地点を見据える
④各々の思考の方向を着地点の方向に一致させる
⑤議論の各フェーズの結論の共通認識をとる

これらは質問形式で行うのがオススメです。
「こういう要素考えませんか?」
「この時間ってここまで決めるっていう認識であってますかね?」
「対象の〇〇について深掘りませんか?」
「今から〇〇についてこれから考えていくという認識であっていますか?」
などなどです。
下でもう少し詳しく書いていきます。

①話を聞いてあげる

これは文字通りなのですが、その時は以下の要素を意識して質問するといいと思います。
「意見に対して理解できていない部分の質問」
「相手の発言意図の確認」
「相手の疑問や感じていることを引き出す質問」
GD中質問するのは全然いいのですが質問の目的がはっきりとしない質問も多くみられます。このような質問は時間の割に大した進捗を生まないことが多く、最悪の場合意味のない方向へ議論が膨らみ結論が出ない原因になります。
質問する際は上記を意識して発言者に対して確認する形で話を聞くのがよいと思います。

具体的な発言例
「すみません。先ほどの発言が理解できなかったのでもう少し詳しく説明していただいてもよいですか?」
「先ほどの○○は~という意味(認識)で間違いないですか?」

②考えやすい論点を提示する

これは今の時間で何を考えるのかを提示してあげる発言です。
この効果はただ意見の出やすい場を作るだけでなくもう一つの大きい効果があります。それは「自分の方向性に議論を誘導する効果」です。
自分が描いているストーリーの上で議論が進むと、議論を先回りして考えることもでき筋のいい発言を出しやすくなります。議論の方向性が見えたとき(前段でいうところのやるべきことが分かり、そのターゲット層もイメージできているとき)は積極的にしましょう。

具体的な発言例
・「〇〇という状況で利用されることを考慮してターゲットの切り方を年齢で区切りませんか?」
→自分の考えているフィールドに持ち込む

・「○○が~~という理由で重要な課題だと思っているんですけど、ここもう少し深堀りしませんか?」
→お題の特性がでるまで深堀れたら最高。議論の中心を自分が重要だと思っている論点にする

・「現状だとターゲット層が〇〇ですが、(具体的な施策や置かれている状況から)あまり魅力的なターゲットに思えません。ターゲットの切り方変えてみたいんですけどどうですか?」
→自分のフィールドに持ち込む

・「もう少しターゲットに具体的なイメージを持たせたいです。自分の中で〇〇がどう言う理由で来てないのかふわふわしてしまっている気がします」→深堀りの促し

③議論の各ステップの目標着地点を見据える
④各々の思考の方向を着地点の方向に一致させる

これらは議論が脇道に逸れないようにするためです。
議論が散漫になってしまうのを防ぎ議論の「やるべきこと」が達成されるように取り組みましょう。
具体的な発言例
・「この時間ではターゲットを絞ることを目指して議論しましょう」
・「この時間ではターゲットをなぜ獲得できていないのか特定することを目指して議論しましょう」
→議論の開幕や中盤にこういった発言をし,みんなの議論の方向性をそろえましょう。特に議論が逸れそうな兆候があったときに、理由と添えていれるといい感じです

・「自分は今〇〇という目的をもって議論してるんですけど、その発言ってそこにどんな感じに関わってきますか?」
→チーム内で議論の目標地点が揃ってきてるときに、関係なさそうな発言が飛んできたときに使ったりします。発言単位で否定するのは印象悪いですが、発言を目的の方向へ向けさせるように矯正するのは立派な協調性です。言い方を工夫して促すことで議論が散漫になってしまうのを防ぎ議論の本筋を見失っていないことをアピールしましょう。

⑤議論の各フェーズの結論の共通認識をとる

議論の着地点をおさらいして次の議論につなげる効果があります。
その中で議論を俯瞰的に見ることができていることをアピールできたらいいですね~
具体的な発言例
・「〇〇という理由で××という層が魅力的で、ターゲットという認識であっていますか?」
→議論の着地点の再共有+議論の全体をつかめているアピール

最後に発言する時の注意点

GDで質問や意見するときに意識してほしいのが、発言にその意図を添えることです。意外とできていない人が多いのですが、出来るかできないかで側からみると結構印象が違います。
それに加えて意図を添えることで発言量が増えるし、印象に残る発言を出せるのでアピール力が強いんですよね。
あと議論をどう理解しているのかという共有ができて、筋が良さそうなら自分の考えやすい方向に進めやすくなったりします。

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