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パリ五輪女子ゴルフ競技 プレビュー

 松山英樹が銅メダルを獲得した、パリ五輪男子ゴルフ競技の興奮が冷めやなぬ中、今度は女子のゴルフ競技が7日(現地)から4日間開催します。
 会場は同じルゴルフナショナル、男子と違うのは18Hが男子はPar4でセットされたのに対し、女子は距離を短くして(449Y)Par5にセットされる点です。
 Par72でしかもスコアの伸びやすいPar5が500Yもない状況であるため、ある程度スコアの伸ばし合いが予想されます。
 中でも注目するのは、この選手の出来でしょう。


〇前回大会の金メダリストも連覇の期待がかかるが、調子は”絶好調”とは言えない、ネリー・コルダ(米国)

 今年序盤の女子プロゴルフ界で、この人の話題に事欠くことがなかった世界No.1のネリー・コルダ(米国)。
 ドライブオン選手権で今季初優勝を挙げると、そこから怒涛の快進撃が始まり、過去2人しか達成できなかった、出場5試合連続優勝の離れ業を演じました。
 しかし全米女子オープンでまさかのカットの憂き目に遭い、3試合連続でカットとなると、つい最近までの快進撃がうそのように静まりました。
 そして出場予定試合の1週前に犬にかまれ、出場取り止めするというハプニングもあったコルダ。欧州に来てからは少しは持ち直しましたが、絶好調時までは戻っていません。
 前回東京では姉・ジェシカとともに米国代表となり、妹が金メダルと獲得しました。
 母親のレジナ・コルトバさんも五輪に出場した経験があり、一家の女性すべてが五輪経験者であるコルダファミリー。
 女子ゴルフ競技史上初の連続金メダルを目指します。

〇リオは”銀”で東京は”銅”、パリで”金”獲得ならば女子ゴルフ殿堂入りが決定する、リディア・コー(ニュージーランド)

 リオ五輪で朴仁妃(韓国)に次ぐ銀メダル、東京五輪では稲見萌寧とのプレーオフに敗れ銅メダルをそれぞれ獲得したリディア・コー(ニュージーランド)。
 今年の開幕戦を制し、LPGAツアー20勝を達成しました。
 17歳で世界No.1になり、メダルも2つ獲得したコー。五輪でただ一つ残された”金メダル”を獲得すればメダルコンプリートをするだけでなく、女子ゴルフ殿堂入りの資格を得ます。
 この五輪が最後になるかもしれないと示唆したコー、彼女のゴルフ人生が劇的に変化するかもしれません。

 この他昨年のアムンディエビアン選手権に優勝したセリーヌ・ブティエ(フランス)、昨年の全米女子プロに優勝したイン・ルオニン(中国)、今年の全米女子プロに優勝したエイミー・ヤン(韓国)、昨年の全英女子オープン優勝のリリア・ヴ(米国)や新進気鋭のローズ・チャン(米国)あたりも有力候補です。

〇忘れちゃいけない日本勢、笹生優花と山下美夢有

 圧巻の内容で今年の全米女子オープンを優勝し、日本の選手で男女を通じ初のメジャータイトル複数保持者となった笹生優花。
 3年前も全米女子オープンに優勝し東京五輪に出場しましたが、この時は母方の母国フィリピン代表として出場しました。
 東京五輪後は父型の母国日本に国籍を変更、パリ五輪では日本代表として出場します。
 スケールの大きいゴルフが、開催コースを攻略できるか見物です。

 大激戦となった女子ゴルフ日本代表選考、残り1枠を最後の最後で勝ち取った山下美夢有。
 畑岡奈紗、古江彩佳とのマッチレースを、選考最終試合となった全米女子プロでメジャー大会自身最高の2位(タイ)、大逆転で世界ランク日本人2番手に入り五輪出場権を手にしました。
 その後アムンディエビアン選手権では優勝した古江を祝福、自分もメジャーなど世界の大舞台で頂点に立つことを意識し始めました。

 そして銅メダルの松山から2人にエールが送られ、より刺激になったことは間違いありません。


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