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どうやってオリシャーたちはブラジルへやってきたのか(2)

ここで語られていることの出来事の
ずっとあとに
幾百万というアフリカのひとびとが、人狩りにあって
奴隷にさせられ、ブラジルへ連れてこられました。
ここ、わたしたちの国ブラジルでは、アフリカの人々は、白人の主人のために働き、植え、刈り、さとうきびを挽き、砂糖を精製して
ブラジルは豊かになり、金を掘り、銀、ダイヤモンド、市場でお金になるものを作りました。
白人の主人の邸宅を手入れし、その子供らの面倒を見て、必要な奉仕はなんでもしました。奴隷は何を得ることもなく、身体的な酷い処罰に苦しまされ、家も、服も、何も、家族すら、何ひとつ持つことを許されませんでした。

でも彼らはこのお話、オリシャーの神々のことを決して忘れなかったのです。

イファー・預言者 またの名をオルンミラー
エシュー・メッセンジャーのことも。
シャンゴー・雷 そして3人の妻たち。
オバー・お世話好きの料理の女王
オシュン・美、美しさと金の主
そしてヤンサン・恐れ知らず、嵐の主

オグン・鍛冶屋、道開きの主
オショーシ・民の狩人のことも覚えていました。
エウアー、死をだましたミステリアス
そして双子のイベジー。モルチ・死をふざけて騙したこどものオリシャー。
エリンレー、象の狩人と、その息子ログンエデー、狩人で漁師。
そしてもちろん、アフリカのヨルバの人々がイクーと呼んでいる死・モルチのことも忘れません。

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それ以外にも、いつか知られるべきたくさんのオリシャーのことが語られました。
オリシャー・オコー、農のオリシャー。
オッサイン・薬草の主、植物の治癒の力を持つオリシャー。
ナナー・泥、湖の底の主、よく知られている2人のオリシャーの母。
オムルー・疫病、貧しいものたちの医者で、多くの病を治します。
雨を支配するオシュマレー・虹。
イエマンジャー・海、私たちの偉大な母。
イロコー・樹
オケー・山になったオリシャー
ピラォンを発明したオシャギアー・イニャーミ芋のピューレの父
世界を創ったオドゥドゥアー、人間を創ったオシャラー・偉大な父。

奴隷たちはこれらのお話を子供たちに、子供たちが孫たちに話して、次の世代へ、そうして続いていきました。
1888年ののち、救世主イザベル女王が奴隷たちを解放した日
ブラジルに奴隷制がなくなり、黒人たちは自由になってもなお、オリシャーのお話は話され続けました。
これらのお話を覚えておくために、フェスタを開いて踊り、歌い、ヒーロー、ヒロインを称えて、健康、平和、繁栄、愛情、人々の暮らしと一生を良くするすべてを願います。
すべての悪しきもの、病、妬み、失業、追跡、盗み、空腹、敵対、金欠、愛情が足りないこと、恩に欠けること、家族がいないこと、不和、暴力、奴隷制、戦争、つまり、悪から遠ざけてくれますようにと、頼みます。
死から自由にしてくださいと、オリシャーに祈ります。
このお話の頃に暮らしていた昔のアフリカの人々を歌と踊りで称えるために、黒人たちは家に集まり、のちカンドンブレーと呼ばれるようになりました。

最初のころは、カンドンブレーのオリシャーのフェスタに行くのは黒人だけでしたが、のち、白人たちも行くようになりました。
白人たちもお話を知り、アフリカのヨルバの民の神々、オリシャーを愛するようになり、ブラジルでも市民権を得ました。
こんにちでは、たくさんの人がカンドンブレーに行き、オリシャーを称え、相談し、イファー・預言者の預言を知ることができます。
多くのブラジル人がブジオスの占いを知っています。
彼らはパイ・ジ・サント、マンイ・ジ・サントと呼ばれ、オリシャーのお話しを学び、ブジオス占いをどうやるのか学びました。
未来を読み、人生の難題を解き明かし、どうやって死を騙すかを教えます。
彼らはイファーの後継ぎなのです。そして
こうやって、イファーは私達の中に生き続け、
人間たちがどうやって...
もう一度言いますが、死を騙すかを教えるのに、いつでも準備してくれています。

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