2@有料記事

今日は久々に開発者目線でのつぶやき。
少しばかり私の知識をのこします。
― 3年後、10年後、未来の開発者がここに辿り着いて、便利なソフトウェアが出てくることを期待して。

1.前ふり

まず、私の自己紹介から。上には上がいるのであまり書き綴るのは苦手なのですがざっと以下の経歴があります。

元一部上場企業勤務

プログラムについて(思いついたもの)
プログラム言語は、シェルスクリプト、アセンブラ、Prolog、html、Perl、VBA、C、Java、JavaScript、Smalltalk、Pythonなど一通り。
設計/手法は、アジャイル、テスト駆動、モデル駆動、UML、デザインパターン、オブジェクト指向設計原則は一通り。
マスターしております。

あまり世に出ていない(希少な)研究やソフトウェア作りを好む。
所謂変人。


2.Pythonで書かれたプログラムを配布するには

AIについて深く探っていくと、有用なモジュールは(2022年現在では)Python上に多いことがわかります。
そのPythonで組んだプログラムを誰かに配布するときは、Pythonがない場合は当然実行できません。
対象は、「Windowsユーザーで、かつ、Pythonをまったく知らない一般の方向け」のプログラム配布方法です。

今回の題材は、オープンソースなmorphological analysisである[Janome]をつかって「漢字ひらがな変換」ソフトを自作して配布してみましょう。

[Janome]
オープンソースなmorphological analysis
50MBでとても軽量

1.本体をインストール
1-1. Janome本体をダウンロード

e.g.)
pip install janome
※Python上で動くので、Pythonがない場合はPythonを構築します。
※Windows7で動く最終版は、Python 3.8.xxです。
-----------------------
Python Embeddable
-----------------------
ここではポータブルを構築します。
公式サイト
https://www.python.org/downloads/windows/
からPython Embeddableをダウンロードします。
e.g.)
https://www.python.org/ftp/python/3.8.10/python-3.8.10-embed-win32.zip

1-2.本体を展開
本体を展開します。
C:\python-3.8.10-embed-win32

1-3.設定をfix
解凍してできたフォルダの中に、「pythonバージョン._pth」というファイルがあります。Pytnon 3.8をダウンロードした場合は「python38._pth」という名前になります。
このファイルをテキストエディタなどで開きます。下のような箇所がありますので、コメントアウトを外します。

<修正前>
# Uncomment to run site.main() automatically
#import site

<修正後>
# Uncomment to run site.main() automatically
import site

1.4.pipのインストール
https://bootstrap.pypa.io/get-pip.py
からpipをダウンロードします。

ダウンロードしたファイルは、Python Embeddableを解凍してできたフォルダの直下に配置します。
e.g.)
C:\python-3.8.10-embed-win32\get-pip.pyとなります。

pipをインストールします。
e.g.)
cd C:\python-3.8.10-embed-win32
python.exe get-pip.py

以下のような表示がされればインストールは成功です。
e.g.)
Successfully installed pip-20.2.2 setuptools-49.6.0 wheel-0.35.1

Pythonを解凍した場所(C:\python-3.8.10-embed-win32)には、LibフォルダとScriptsフォルダができています。
pipでインストールしたライブラリは、Lib/site-packagesフォルダ内に保存されるようになります。

※これで、pip.exeは、Pythonを解凍した場所(C:\python-3.8.10-embed-win32)にできたScriptsフォルダ内にあります。
このScriptsフォルダ内に移動し、「pip.exe install numpy」などと入力することで、ライブラリをインストールすることができます。

pipコマンド使用例
e.g.)
cd C:\python-3.8.10-embed-win32\Scripts
pip.exe install janome


2. Janomeモジュール(サンプル)をダウンロード
本体のみではJanomeモジュールは何も解析できないので、辞書を設定します。
(内包辞書として mecab-ipadic-2.7.0-20070801 を使っているとのことで、必要ないので辞書設定は割愛します。)
まずはJanomeモジュールを準備します。
Janomeモジュールは自作したものを準備するか、私が用意した以下のサンプルモジュール(※有料記事にあります)からコピーできます。



99.配布
Pythonで組んだプログラムを配布するときは、
Janomeプログラムと合わせて配布してあげるだけで良いです。
レジストリに書き込むこともありませんし、Windowsのシステムを汚しません。


ここから先は

1,530字

¥ 300

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?