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ATOM Cam(アトムカム)の安さの秘密

アトムテック株式会社より発売しているスマートホームカメラ「ATOM Cam(アトムカム)」は、直販にて定価2,500円(税込)で販売を行っています。

ご購入いただいた方から、よく「安すぎて心配」「利益は大丈夫なのか」という声をいただきます。

今回は、我々が「ATOM Cam」をなぜこの価格で提供できるのか、なぜこの価格で提供しているのかについてお話していきます。

⚪低価格のスマートホーム製品開発に向けて

まず当社は日本向けのスマートホーム製品(サービス)を中心にプロダクトとサービスの製造(制作)・販売をおこなっており、今後もつくり続けていきます。
スマートホーム製品をつくるにあたり、日本のスマートホーム市場規模が海外に比べ2年以上遅れていることがわかりました。

そこには日本のセキュリティへの警戒心が高いことから、海外ブランドは安いがセキュリティが心配、日本ブランドはセキュアだが高い、そんな理由からスマートホーム製品の存在は知っているけれども購入までは至らない。
それが、日本のスマートホーム市場が伸び悩んでる大きな理由ではないかという考えにいきつきました。

そこで我々は「日本ブランドで安い」を目指すことはできないかと当社のプロダクトの根底となる方針を掲げスタートしました。
「日本ブランドで安い」と言っても、ただ安いわけではなく「品質が高い」「デザインがよい」うえで「コスパが高い」製品を目指しています。

「品質が高い」を目指すために部品に関しては同類製品の中ではあえて高品質の部品を採用しています。
高品質の部品を採用することで高い性能を得られるだけでなく、故障や不具合、初期不良などの購入後のストレスを減らし、結果サポートコストや初期不良交換コストを抑えられます。

⚪プロダクト開発・アプリケーション開発のコストダウン

まず、プロダクト開発を行うに当たりプロダクトデザインや、ベースとなる仕組みや構造を1から開発するとコストが大きくかかるため、既存製品から日本向けに中身を作りなおすことで初期開発費を抑えることはできないかと考えました。

様々なIoT製品を調査する中、アメリカで2年間で600万台販売ているネットワークカメラ「WYZE CAM」がOEMとして製造販売していて、日本向けには未対応であることがわかりました。
「WYZE CAM」の大本を開発した会社にコンタクトをとり日本向けに開発チームを作り、当社の開発チームに合流し、開発を行うことはできないか交渉を行い、現在の開発体制を作ることができ実現しました。

まず、プロダクト開発とアプリケーション開発に関してはこの体制により大きくコストダウンでき、製造に関してもWYZE CAMの製造工場を利用することによりこちらも大きなコストダウンとなりました。

アトムカム安さの秘密_工場

⚪流通・販売・PRなどその他のコスト削減

製造原価だけでなく中小企業では売価の約20%を占めるという販管費も無視できません。

流通・販売に関しては、我々は多くの実店舗やネット販売店に製品を卸すことへのコストが大きいと考え、直販のみで行う前提で流通・販売に関わる人件費やコストを大きくカットし、売上の回収期間を短くすることで、回転率を高くすることができました。

現在は、直販以外にAmazonでも販売を行っていますが、Amazonでの販売もなるべく当社での負担を減らし、送料込みで直販に近い価格で提供できるように打ち合わせを重ね1個での販売価格は直販に近い(一部地域では直販よりも安い)状態を実現することができました。

広告宣伝費の割合は大きく売上の5%~10%が相場です。
我々は、製品PRに関して一般的な1台あたりの販促コストや売上に対する広告出稿の考え方を行わず、ブランドと製品理解を高めるという観点で行っています。

ただ良いことだけを並べて購入にいたってもらうのではなく、どういう機能があり、どういうシチュエーションで使うことができるかを知ってもらった上で購入し、使ってもらえるように今後も軸は大きくぶらさずにPRを行っていきます。

⚪アトムテックの最初のスマートホーム製品として

コストのお話を多く語りましたが、スマートホーム製品をつくるにあたり冒頭に少しお話した「日本のスマートホーム市場規模が海外に比べ2年以上遅れている」が、我々は最も大きな課題と考えています。

今後、スマートホーム関連の新しい製品やサービスをつくり、提供するに当たり、まずは日本国内でスマートホーム製品、サービスが当たり前のように受け入れられる土台が必須です。

我々が最初にスマートホームカメラ(ネットワークカメラ)を選択した理由も、一般家庭でも広い世帯で利用できるシチュエーションが多いと考え、まず使ってみることが容易なのではないかと考えました。

「ATOM Cam」は、まず試しに使ってもらうスマートホーム製品として存在価値を提供したいと思っています。

⚪利益よりも普及を目指して

現在、新機能の追加、バグ修正など日々行ってます。
まだまだストレスなく便利に「ATOM Cam」をリテラシーに関係なく使ってもらうには課題があると思っています。

我々は今の状態に満足はしていません。
使っていて「もっとこうしたい」「この機能があれば買うのに」といった声を寄せていただくことで進化させていきます。
とくにファームウェアやアプリケーションで解決できることは、ニーズに合わせて率先して行う心構えです。

「ATOM Cam」は多くの方に受け入れられるためにあると考えていますので、みなさんの意見や要望をどんどんください、もちろん購入いただいた段階で満足していただけるひつようもありますが、「安全性」「機能」「品質」「使いやすさ」はまだまだ進化できます!

心配事は払拭します!不都合は改善します!新機能は・・・可能な限り無料で作ります!(たまにどうしても有料になるものは許してください。)

少し脱線してしまいましたが、「ATOM Camの安さの秘密」としては、可能な限りコスト削減と効率化を行い、ムダを省くことで原価をおさえていることにあります。

⚪それで、1台あたりどれくらいの利益なの?

ぶっちゃけますと、1台あたりの営業利益は数百円です。
実数字はより同情をいただくことになりそうなので控えさせてください。

まずは、”スマートホーム製品の浸透”がアトムテックとしての第一の目的であり使命と考えていますので、今後ともアトムテック、ATOM Cam共々よろしくお願いいたします!

☆ATOM Cam裏話
クラウドファンディングを経て一般発売を行うに当たり、販売額を決めるときに代表の青山から「クラウドファンディングと同じ1,980円にすることはできないかな」との相談があり、「さすがにそれは無理ですね」という事がありました。

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