小説:月の女神とアメジスト @4039
朝とも夜ともいえない
午前2時半にぼんやりと
涙とともに悲しく目がさめた。
あたたかい布団の中
寝返りをうって
あたたかいシーツの上
ゆっくりと足をすべらせる。
さっきまで
絡み合っていた
もうひとつの足に
もしかしたらふれることが
できるかもしれない・・・という
恐ろしく馬鹿げた
淡くて甘い期待とともに。
けれど
あたたかな布団の中にあるのは
私の体ひとつだけだった。
『 もうひと眠りしよう・・・ 』
祈るように強く目を閉じたのは
目ざめる前に見ていた
狂おしい