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わたしは家族が憎かった

自分は田舎に生まれて来て、甘やかされて育った

中学の終わりくらいまではそれで満足出来たけれど、高校受験が合って、大学と考えていくと、何もない田舎が憎かった

高校に入って勉強を頑張りはじめて、自分の能力の低さを実感して、親を憎んだ

生まれを恨んだ

と同時に、親の能天気さも厭だった

大学に行ったとしても、金はかかるし、その後は働かないといけないと思い込んでいた

いつまでも子供ではいられないと、だから将来が不安だった

勉強を頑張って、いい大学に行ってその後は…

どうだってよかった、研究者とか文明を加速させるような仕事に就きたかった

水泳が好きだった、でもそれだけだった

私は水泳を諦められなかった

だから、壊れたという理由が欲しかった

本当は違う

私は、あのままでよかった
敗北するのがわかっていたから、ちゃんと本気でして敗北すればよかった

それが出来なかった

浪人がコワかった
だから、不調を装った

それだけだそれだけのつもりだったのに

本当に不調になってしまった

私はちゃんと壊れた
あの時、思い返してみれば、前提が間違っていただけだ

それさえ間違っていなければ、私は壊れはしなかっただろう

親が憎かった
特に父が嫌いだった

父は、頭が悪かった
それが嫌いだった
でも、今にして思えば父は優しい人だった

金の使い方も嫌いだった

だから、親に頼りたくなかった

家に頼るのが厭だった

金を出させたくなかった

貯金が減るのが厭だった

こいつらでは、稼いだとしても使うだけだから、大学進学したら金はなくなるだろうと思った

その為の貯金だけはしてあった
その貯金だけは使わずに祖父に預けられていた

私は金を使いたくなかった
だから手は付けなかった

なんとなく、自分は働かなそうだと思っていたのかも知れない
現に、もうすぐ25になるのに一度も働いたことがない
家に養われて生きている

10代の頃、予備校云々の話もされたが、そんなものに金を使いたくなかった

貯金をして欲しかった
それだけだった

それか何か、金を稼げることをして欲しかった

両親はそこまで稼ぎがあるわけではなかった

祖父母は多少は貯金があるだろうが、両親は微妙だった

祖父母がいるから、贅沢な暮らしが出来ているのだとわかっていた

私は自分の為に金を使ってなくなるのがコワかった

その為に大学に行って、何か勉強して、職業に就いたとしてどれくらい稼げるのだろうと思った

わざわざ、実家から離れてそれをしてどうなるのだろう

わからなかった

わからないのが厭だった

結局、私は決めきれなかった

正直なところ、今となってもよくわからない

それだけの金があれば何が出来るだろうと考えると、いくらでも出来ることがある

なんというのか、金の使い方だった
大学に金を使って、一人暮らしに金を使って、それがどう考えても非合理的にしか思えなかった

その金を貯金して、投資して資金を増やしておいた方がいいと思った
あるいは、本や動画教材、機材に当てた方がいいと思った

何もかもが、間違っていて、それが正解だったんだと思った

けれど、仮に大学に行ったとして、それは正解だっただろうか
間違いの正解だっただろうか

間違いだったと思う
そんなところに通いながらバイトなんぞをやっても疲れるだけだし、労力の無駄だろ

苦しいことをしていいことなんてあるか
ないだろ

金銭的に余裕があって、いくらでも出せる感じでないと行く気になんてなれなかった

お前らがいつ死ぬかもわからないのに、お前らを頼りに、一人暮らしとか厭でしかなかった

一生困らないくらいの貯金が自分にしてあるわけでもないのに、実家を離れるとか、異常行動だとしか思えなかった

私は自分で不自由ない収入が得られていない状態が苦しい
それだけだった

家で旅行に行くのも異常だと思っていた
その金を使わず貯めておけばどうなっただろうと考えた
パチンコで金を溶かす父をみても、その金を貯めていれば軽く1000万円はあっただろうと思った

でもそれは、大人になって考えてみると、そういうもんだと思うようになった

親は親で私は私だし、彼らがどういう金の使い方をしようが勝手なのだ

そう考えると、大学へなんて行く気にもならなくなった

いくとしても自分で稼いで行こうと思った

でも、働くことはなかった
バイトをすることさえなかった

私がしていることは、家に養われつつ、創作と配信をすることだった

それは、間違っていることだった
でも、それを正解だと思って、やり続けた

もう大学云々はどうでもよくなっていた

ただ、自分の力で生きていけるようになれれば、それでよくなっていた

憎かった親に感謝するようになっていた

それくらいに、弱くなった

というより諦めた

もともとこうなることが決まっていたのだとすれば、もっとはやくからそうしていればよかった

そうしていれば、もっとはやくに結果が出せていたかも知れなかった

働くということがどうやら出来なさそうになってしまった
私は働けそうになかった

高卒ですぐに働くのが厭だった
大学に行くものだとばかり思っていた

父も高卒だった
頭の悪い父と同じになるのが憎かった

ずるずると引きずった
私は2年ほど鬱みたいな感じだった

その間ずっと反抗期だった

しかし、今考えてみると、父なんてもうどうだってよかった
頭が悪いのだから、こっちが合わせてやればいいだけだった

わかっている
会話のレベルを合わせてやればいいのだ

それが出来なかった
親よりは地頭がよかった
それだけだ

そうしておけば、ちゃんと親とも会話が出来ていただろう
私にはそれが出来なかった

理想の親の姿ばかりを押し付けていただけだった

このままではいけない
どうであれ、負けたくない
こんなの厭だ

私は全てを配信と創作に捧げ始めている
それはもう祈りにも近いものだ

最初は負からはじまった物語だった
世界への憎しみからはじまったものだった

仕方なく消去法ではじめてみたことだった

けれど、私にはもうこれが希望だった
これで、やり直したい
全部、正解にしたい

それだけだ

私は何を書いているのだろうか
10代の終わりに思っていたことだ
かつての私だ

今の私は、どうだ
ありがとうといっている

時間がどうしようもなくしてくれて、私の可能性も終わっていく
その度に残ったものだけが私になった

私はもう、生き残る為の些細な抵抗しか出来ない
祈りにも似た、創作と配信だけが、救いだった

それをする度に、平凡に戻っていった
ストイックな私は死んだ

あの頃の私はがんばれていた
とても、ストイックにがんばれていた

今の私は怠惰だ

家に養われることに罪悪感は全く抱かなくなったし、妥協することが多くなった

この俺様が、弱弱しく丸くなった

俺様はもう、弱体化した

優しくあろうとさえしている
怠惰も許してしまっている

ゲームもアニメも禁止していた
SNSも禁止していた
ネットも禁止していた

すべてが怠惰になっていった
私は、もう腑抜けた

でもそうでないと生きていけない

むしろ、そうしていた方が上手く行っていたのかも知れない

わからない
けれど、すべての過去はもうそれでよかったのだ

失われた可能性は創作で取り戻せばいい
思い返して空想すればいい

私はもういないのだ

わかっている私は贅沢者だ
それにも気が付いた

ありがたいことだ
生きているだけでも、健康に産まれて来れて、食い物に困らず、家がある

世の中、もっと苦しい暮らしをしている人もいる

私は恵まれているのだ
金銭的にもある程度は

親はまともな方だったし、いい暮らしをさせて貰ってきた
父も母も頭が悪くはなかった
考え方が違っただけなのだと思う

家が養ってくれている
そこに、もはや不満などなかった

もうこの歳にもなると反抗心もなかった

プライドなんてズタボロで、でも幼少期のよかった記憶が支えてくれるだけになっていた

あとは、多少出来たフォロワーとか、創作してきたものとか、勉強で身に着けた生半可な知識

そういったものがごちゃごちゃに組み合わさって、つまらないプライドが私を支えている

しかしどうであれ、私なんて大したやつではない

それだけだ

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