見出し画像

Canon EOS 10D


各ダイアルへのアクセスなど現在へ続く基礎はこの頃に完成している。
背面液晶は小さい。辛うじて撮った画像を確認できる程度。
レンズはフィルム時代の標準ズーム。AFが普及して標準レンズがズームレンズになった。
見返りノラ。
春の使者。
国分寺駅界隈。

これは別に青箱に転がされていたわけではなく、某オークションで確か3000円くらいで落札したものだ。
どうしてもこれが良かったわけではなく、出品者側で最低限の動作確認がされていて、バッテリーと充電器がセットになっているデジタル一眼という条件で探すと、もうほとんど選択肢がない状態だったので、その中で即決価格が一番安価だったコレにしたわけである。

2003年の3月に、EOS D60の後継機として発売された、今も続くEOS二桁機の元祖になる機種である。
有効画素数630万画素、 22.7×15.1 CMOSセンサーで、感度設定は標準でISO100~1600だが、拡張してISO3200まで対応する。

完成品

ぼくは今までにEOSシリーズは、デジタルが20D、40D 、5D、Kiss F。フィルムだと5、7、55や620、650、RTなどを使ったことがある。
感心したのは、三桁のフィルムカメラは除外して、他のフィルムカメラからデジタルカメラに移行したとしても、さほど操作性に違和感がないことだった。
この10Dより前のD30やD60はネットなどで見る程度にしか知識はないが、ほとんど操作に関しては現行のものと違いはないはずだ。
つまりEOSは2003年、いやもっと言うならフィルムの頃に、その基本は出来上がっていたといっても良いだろうと思う。

DIGIC前夜

この10Dまでは、EF-Sレンズに対応していない。
また、フィルム時代の古い他社レンズ(SIGMAが該当することが多い)を装着しようとするとエラーを吐くという、ちょっとナーバスな面もある。
また画像処理エンジンもDIGICの名前を冠する前のもので、もちろん同様の働きをするソフトは搭載されているが、画像を見ただけでもラティテュードが狭く感じたりするようなことが見受けられる。

CanonのAPS-Cサイズセンサーは35mm換算する場合1.6倍することが必要になる、少しサイズの小さいセンサーを搭載している。
これは現行機種も同様だが、現行は1000万画素以上を詰め込んでいるのに対して、10Dは「たかだか」630万画素である。
ここでまた画素間ピッチの話をしだすとややこしいので止めるが、やはり余裕があるせいか、高感度性能も大変に良い(と言っても2003年レベルではという注釈は要る)
ISO800十分常用できるし、1600も(ぼくは)ノイズなど気にならない。
ほとんど光源のないところでの撮影は難しいだろうし、まぁ、そんなところで何を撮ろうというのかという話だが、そういう場所ではISO3200はおろか、5桁であってもなかなか条件的に厳しいだろう。

ぼく個人としては600万画素くらいの画素数が一番好きだ。
ハンドリングも良いし、大きく引き伸ばしたりしないのであれば、これくらいで必要十分なのである。

16年

意外ときれいだったので安心して使っているが、どうもシャッターのスイッチ周辺が怪しい。
半押しでAFを固定してから再度フレーミングするというのは誰でもよく行なう撮影方法だと思うが、半押しを丁寧にしないとシャッターを押し切る瞬間に再度AFが働いてしまって、思ったところへフォーカスできていないという症状がしばしば起きるようになってしまった。
このシャッターボタン周辺のトラブルはEOS系ではお約束のようで、こういった症状は30D辺りまで続いたようだ。
と言ったところで、このカメラは16年前のカメラだと気付く。
何人がどんな風に使ってきたのか分からないのだ。
ジャンク(これに関しては微妙だが)遊びのリスクはそこら辺にあるのだ。


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