見出し画像

Youtube動画「短すぎる江ノ電」のお話

私は、湘南ビデオクラブ(略称SVC)というアマチュアのビデオサークルに所属しています。SVCは創立が1984年なので、37年くらいの歴史があります。 SVCのホームページ http://kirisame.moon.bindcloud.jp/

10年くらい前からyoutubeを細々とやっていて、現在約60本の動画を載せてますが、総アクセス数約310万、最多アクセスの作品で117万くらい、チャンネル登録者が2300人くらいです。

youtubeチャンネル https://www.youtube.com/channel/UCAzmerD0Vvbv9bZ8Dk9r_MA

内容はいろいろバラエティに富んでますけど、とりあえず皆さまへのイチオシはこの1本!

タイトル=「短すぎる江ノ電」、2016年制作の作品です。https://youtu.be/uGEBXQttQ_M

実は、公開時には全然知らなかったのですが、これとちょっと似ている作品が既にyoutubeにアップされてたんですよね。
作り方は全く違うんですけど。

でも、向こうの公開が早かったから、「パクリ?」とか思う人がいるかも知れませんね。そう思われるのは私としては悔しい。動画作成の技術が全く違うし、宙返り(バク宙)だってしちゃうんだもの・・・。

ということで、その技術的な違いを書いてみることにしました。
ちょっと専門的な部分があるけど、まぁ、ビデオ編集をやったことがなくても、大体分かると思いますのでぜひお読み下さい。

あちらの方の作品(タイトル「短すぎる電車」)は、「ワイプ」っていう技術を使って編集していると思われます。

合成1b

やり方は、最初にまず撮影した動画をコピーして、全く同じものを2本(図のAとB)作ります。それをビデオ編集ソフトに読み込み、再生開始のタイミングを「1秒の何分の1か」ずらして設定します。

合成1c

合成2

AとBは再生のタイミングが、ごく僅かずれていますが、内容としては全く同じです。この2つの画面を「ワイプ」という画面切り替え機能で、オレンジの線を境に「AからB」切にり替わるように選定します。更に、オレンジの線は電車の移動に合わせて(同期して)移動するように設定します。

合成3

合成4

合成5

これによって、画面を見てる人には先頭部分と最後尾部分(背景も含めて)がシームレスに繋がった状態で移動しているように見えるのです。このやり方なら、ビデオ編集をやったことがあって、2画面の切り替えが出来る人なら誰でもできると思います。

ただ、問題もあります。背景もワイプで切り替わってるのですが、そこに何か動くものがあると不自然な映像になります。なので、背景に動く物がないことがこの方式の必須条件となります。


  -----------------------------


私のやり方は全く違います。ワイプを使ったんじゃ宙返りは出来ませんものね。

なので、まず江ノ電の静止画から背景を全て消し去り、1編成の電車のみにします。

自分1

その画像の先頭部分と後部を繋ぎ、背景は透明化します。

自分2

自分4

背景と合成します。

背景と合成1

線路上を走らせたり、宙返りさせたりは「EDIUS」という編集ソフトの「レイアウター」という機能を使いましたが、他のソフトでは名称が異なるかも知れません。

背景と合成2

走ってるシーンは、電車の静止画を左右に動かしてるだけなので、実は車輪は回転してません。
でも、多分だれもそのことに気づいてはいないんじゃないでしょうか(笑

あと、実際には背景だけでなく、踏切の遮断機や点滅する警報器、横断歩道の信号機もあるので、全部で5層構造になっています。

1分くらいの作品ですが、何だかんだで編集に1ヶ月くらいかかりました。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?