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アジアの美術を食らえ!! 福岡アジア美術館『アジアン・ポップ展』

導入

突然のおっさんから

誰かに似てるし誰かにも似てるおっさん

突然のおっさんからこんにちは。
これは福岡アジア美術館にて開催されたアジアンポップ展のポスターです。
画像は下記HPより拝借しました。
今回はアジアンポップ展に行ってきたレポです〜〜!

期間 2024年4月20日 (土) 〜 2024年9月3日 (火)
会場 アジアギャラリー
出品作品点数 127点
どんな作品が展示されているか 絵画、写真、ポスター、立体、インスタレーション、映像
出品作家数 50作家、45組
出品作家の出身国 中国、台湾、韓国、バングラデシュ、パキスタン、インド

そもそもポップアートとは現代美術運動の一種。
大量生産・大量消費の社会をテーマの中心として、雑誌や広告、漫画、報道写真などを素材として表現していくのが特徴みたいです!
アンディ・ウォーホルあたりが有名なアーティストですかね!キャンベルスープの人です。
アジアンポップという名の通り、アジアにおけるポップアートを特集した展覧会というわけです。
ちなみに僕は今までポップアートを知りませんでした。

アジアの近現代の美術???

6月の上旬、僕は友人の結婚式に出席するために博多を訪れていました。前日に結婚式が終わり、帰りの飛行機の時間は午後4時。
ラーメンも食べ終わり、特に何をするわけでも無く飛行機の時間まで暇だったので、せっかくなら博物館か美術館行くかーって思い至ったのです。
そこで目についたのが福岡アジア美術館、アジアに目がない僕はすぐさま足を運びました。

ここ福岡アジア美術館は世界で初めて「アジアの近現代の美術」に特化した美術館とのことで、僕は最初頭の中に「??」とはてなマークをたくさん思い浮かべていました。

アジアの近現代の美術って思い浮かばんな〜〜って思いながらもせっかく博多来たんだし、アジアの文化好きだし、他にすること思いつかないしで入館。

アジアの近現代美術に溺れる日

美術館自体はリバレインセンタービルというビルの7階にあります。エレベーターに乗り込むと、、

強烈な歓迎

なんだこのおっさん!?
この記事、ここまで2連でおっさん出てます。
リーチかかってますね。
このおっさんも歴とした美術館のコレクション。
入場してすぐ見ることができます。

作品名 シリーズ 2 No.3
作者名 ファン・リジュン(方力鈞)
制作年 1992年
材質/技法 油彩・画布
サイズ 200.0×200.0 cm

ちなみに観覧料は200円。コスパ〜〜!!!と思いながら受付を済ませ、展示室へ。

ここからは僕に刺さった作品の紹介〜〜

作品紹介

春宵夢Ⅳ

ノスタルジーはまるで春の夢のよう


作品名 春宵夢 Ⅳ
作者名 ウ・ティエンチャン(呉天章)
制作年 1997年
材質/技法 油彩、オブジェ・画布、電飾、音ほか
サイズ 207.5×167.5×12.0 cm

動画でお見せできないのがもどかしい。
暗い部屋の中にこの絵がポツンと飾ってある。
足元のスイッチを踏むとチェン・フェンラン(陳芬蘭)「幸福な船出」(昔台湾で流行った曲)が流れて曲に合わせて電飾がピカピカ光る。

ただそれだけなんだけど部屋の中がチープで怪しくて懐かしい雰囲気で包まれてそれがたまらない!

僕が東南アジアを好きな理由ってこういう雰囲気を感じたいからなのかも。
videotapemusicもノスタルジーを感じられて好きなんです。
特に世界各国の夜はアジアの華々しくも哀愁漂う夜にぴったり。

この曲とか本当ノスタルジーに浸れて東南アジアにいる時はよく聴いてアァ〜〜ってなってます。こんなMVみたいな夜を過ごしたことないのに。

ハート・マハル

写真撮るの下手でごめん遊ばせ

作品名 ハート・マハル
作者名 ドゥリヤ・カージー
制作年 1996年
材質/技法 金属板、トラックバンパー、鏡、照明ほか
サイズ 240.0×240.0×600.0 cm
共同制作
デイヴィッド・エルスワース[イギリス / 1957年-]
イフティハール・ダーディー[パキスタン / 1961年-]
エリザベス・ダーディー[アメリカ / 1957年-]

これ実はトラックのコンテナの中をイメージして作られた作品。足を踏み入れると壁に蛇や鳥の絵が貼ってあったり(写真撮り忘れました)、インド?の花やミッキーがアルミの板金に模様として施されていたり不思議な空間が広がっている。
それを明るく照らす心臓をモチーフとした電飾、、
華々しく、ポップな空間に迷い込むことができる。

これ作るの大変だっただろうな〜〜
僕の後に入って行ったカップルは中で多分2人で写真を撮っただろうな、こういう美術館を一緒に楽しめる相手がいるって素敵よね、、
てっきりパキスタンのトラックの中ってみんなこんな感じかと勘違いしてたけどよく考えたらコンテナってトラック運転手の持ち物なわけなかった。
しかもこれ実用性皆無だしね、使えるわけない。

トロツキーに捧ぐ

冒頭の答え合わせ

作品名 Homage to Trotsky
作者名 メイ・ディンイー(梅丁衍)
制作年 1991
素材/技法 写真、アクリル板ほか
サイズ(高×幅×奥行) 117.7×170×-

冒頭のおっさんはトロツキーとカーネルサンダースをミックスさせたものでした。
作者の梅丁衍さんは台湾出身のアーティスト。
北京の天安門の風水的に重要な場所にケンタッキーが出店したことを受けてこの作品を制作したのだとか。
共産主義と資本主義を結ぶアイロニーとしてトロツキーとカーネルサンダースを融合したなんてなかなか皮肉的。

ちなみに作品下部の黒い部分はカーネルのリボンなんだろうけど僕は一度超デフォルメされた体に見えて以来可愛く見えてしまいました。
てかなんか顎長くね?しゃくれ世界のカーネルとトロツキー?

我、北京天安門を愛す

こんなにでっかいビッグマックあったらそら笑顔になる

作品名 我、北京天安門を愛す
作者名 ルオ三兄弟(羅氏三兄弟)
制作年 1996-1997年
材質/技法 写真、コンピューターグラフィック、水彩、漆・板
サイズ 64.8×55.1 cm

なんとも中国的な絵。
この前提となる背景のモチーフは中国伝統の年画というものから借用されたもの(らしい)。
年画とは新年の部屋の壁や扉に、吉祥図様の絵を貼り、家内の安寧と繁栄を願うものである(らしい)。
そんな年画に現代の大量消費社会の象徴をコラージュして作品として成立させている。

こんな見るからにビッグマックを崇め奉ってるのにタイトルは我、北京天安門を愛すなのすごく皮肉的。
資本主義のアイコンを標榜しつつも表向きは共産主義を礼賛してるのは中国の生きづらさの象徴?それとも考えすぎなだけ?
僕もこんな風に無邪気な笑顔で生きていきたい。この子どもたちの歳の時にはこんな笑顔だったのかも、そうしだとしたら彼らたちも成長するにつれてビッグマックを見ても笑顔にならなくなるのかな?それが大人になるってことなのか、、?

カオスのアジアへ

本当はもっともっと作品紹介したかったのですが、飽きてきちゃったのでこのへんで!
これらの作品は福岡アジア美術館のコレクションのようなので、アジアン・ポップ展終了後も見られるのかも。見られなくても責任は取れないので行く前に問い合わせてみてください〜〜

おまけ

リキシャの装飾デザイン
働いてて偉いね〜〜!!

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