得意科目に賭けない

こんばんは。今日は時間がありましたので2回目の投稿をさせていただきます。

ずばり今回私がお伝えしたいのは、「テストで得意科目に頼りすぎない」という一見簡単そうに見えてなかなか実践が難しいことです。

ここでは数学を例にとりましょう。一部の超天才(がいたとして)を除いて、いかに数学が得意な受験生であっても、その時々の問題の分野であったり緊張状態であったり他の科目の出来不出来で数学の出来具合も大いに変わってきます。常に100パーセントのパフォーマンスを発揮するのは無理でしょう。これは勉強に限った話でないことはいうまでもありませんが。

入試を経験している人なら分かる通り、本番の緊張というものは、模試などで味わう緊張感とは異質のものです(今回は「本番緊張しなかった」という意見はないものとして述べさせてください笑)。ただでさえ練習である模試であっても緊張で頭が働かず、試験終了時刻が刻一刻と迫ってくる焦りから計算ミスを連発したりと。普段勉強していたときには起こりえないであろう不測の事態がごくごく当たり前のように起きます。いつもの精神状態だったら余裕で解ける問題がテストだと全然難しく思えるのは往々にしてあることでしょう。解答速報で予備校が出す各大学の入試問題の難易度評価は、あくまで緊張していない状態で解いた際の問題の難易度であり、実際はそれ以上に難しく感じると考えて良いでしょう。

かくいう私も数学が比較的得意(どっちかというと得意よりも好き)でした。東大模試でも最高点は66/80でした(70超えてから得意を名乗れという批判jは受け付けません^^ ちなみに本番は50点)。でも普通に30点台のときも何回かありました。焦るとすぐにダメになってしまうのが自分の最大の弱点でした。つまり良い時と悪い時で最大30点も差ができてしまうのです。コンスタントに50、60を取れるならともかく、ここまで変動が大きいと数学に頼りすぎるのは危ない橋を渡るようなものです。特に東大入試は1日目に数学があります。1日目の数学の失敗をひきずると、2日目の英語と地歴(理系は理科)に悪影響が出ます。自信がある教科ほど失敗したときほど精神的な痛手を負うものです。

私の好きな作品に柳広司さんのジョーカーゲーム」というスパイ小説があります。この話の中で、フェンシングを何よりも得意としているあるスパイ候補生Aが、実技訓練の中で一向に他の候補生との勝負に勝てないというシーンがありました。実は、相手側の候補生は教官からAの弱点を前もって教えられていたのです。自分の得意とする型に持ち込もうとするAの傾向を逆手にとってそれをことごとく跳ね返したのです。その事実を知ったAは、教官から「自分の得意分野に持ち込もうとすると致命的な失敗を犯す」という忠告を受けます。

他の科目で失敗しても数学で点を稼ぐ、という戦略は数学の失敗によって脆くもあっという間に崩れ去ります。数学に限った話ではありません。もう1度自分の得点戦略を見直してみても良いかもしれません。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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