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〈ARK CEO/Cathie × 雇用統計 21年9月3日〉


こんにちは。ARK trade information (Twitter:@ActiveArk)です。


本日は9月3日に収録された、ARK CEO / cathie のマーケット説明をご紹介いたします。下記の動画(30分程度)を端的にまとめております。


️本レポートは無料でお楽しみ頂けますが、記事を今後作成継続するか考えております。是非価値を感じて頂いた方はサポートお願いいたします☺



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■ 金融政策

・量的緩和の成長率は鈍化し、M2は2月の27%から現在は約12%にまで低下しています。しかしコロナ前が3~7%台であったことを考慮すると、まだ量的緩和が継続している事が分かります。FRBは量的緩和の縮小を検討していると述べましたが、量的緩和のスピードを再検討するシグナルがいくつか出ています。

■ 財政政策

・3.5兆ドルの予算案は下院で審議中ですが、上院で重要な投票権を持つマンチン上院議員から、”3.5兆ドルの規模は馬鹿げている”といった発言がありました。


・この3.5兆ドルの中には増税が含まれており、増税対象者は最大の雇用創出者のため、雇用状況を心配している人にとっては問題です。また炭素税なども増税の対象になるかもしれません。中間選挙にて、多くの議員が「増税しなければならない」と言っても私は驚きません。

■ 雇用統計

・雇用統計は非常に弱く、非農業部門の雇用者数は予想の23万5000人増(予想は73万3000人)となりました。レジャー・ホスピタリティ関連の雇用が横ばいであることから、コロナ/デルタ型による活動の後退が原因と裏付けられます。


・また製造業の労働時間は0.5%/年率換算で6%減少したことから、サプライチェーンの問題(特にチップ不足)も原因だと考えられます。


・しかし現在米国には1,000万件の未充足な仕事があります。これは十分な報酬が得られないこと、そしてウォルマートの求人を見なかったことが挙げられます。ウォルマートは今週50万人の従業員の時給を1ドル上げ、16ドルを超える額を発表しました。低賃金は一つのミスマッチであり、大きな問題といえます。


・私たちは企業がスキルを持たない人達を訓練し、受け入れる必要があると考えています。好調な雇用統計を裏付けるように、新規失業保険申請件数は週ごとに減少しており、昨年春のコロナウイルス感染の最悪期には610万件の申請がありましたが、現在は34万件と大幅に改善しています。

■ 経済状況

・新築・中古住宅ともに好調な販売が続いています。価格は伸びていますが、在庫が増加し始めているようです。


・8月の購買担当者指数は66.7と非常に好調です。コロナ前から2019年のイールドカーブの反転や、中国との貿易摩擦のために、企業は在庫の増加や設備投資の抑制を行っていました。企業は非常に保守的に構えていたものの、消費者は非常に速いペースで支出を開始しました。


・設備投資の先行指標である、資本財や航空機も非常に好調です。また鉱工業生産も1.1%と非常に好調です。

・一方ネガティブな指標として、ミシガン大学の消費者感応度指数が急激に低下し、2011年以来の水準にまで落ち込みました。カリフォルニア州のガソリン価格が5ドルを超えたことや、サプライチェーン問題から食料品価格が急激に上昇しており、消費者のインフレ期待が高まることで、購買力が低下しているかもしれません。


・先月最も驚いた数字の一つは、自動車販売台数が2月1,850万台から、8月1,300万台(年率換算)にまで落ち込んだことです。自動車のチップ不足は実際に生じています。一方で私は自動車市場が本当に弱いとは思っていません。


・自動車販売台数の減少は、昨年消費者が公共交通機関を避けるために大量の車を購入したことが要因だと思います。「ディーラーの在庫が少ないのは辻褄が合わない」と意見を頂きますが、もしかしたら在庫は車道や消費者のガレージにあるかもしれません。もしくは、消費者が安価になった電気自動車を買うために、自動車の購入を一時的に停止している可能性も考えられます。


・私たちは今電気自動車の販売は、非常に好調だと考えています。電気自動車の価格は急速に下がり、補助金制度も充実しています。電気自動車の販売台数は昨年の220万台から2025年には4,000万台になると述べてきましたが、今年の初期予想では360~380万台になると考えています。


・一方でモノへの消費は全体の3分の1にすぎません。今はサービスに対する需要が大きく高まっています。

■ 市場

・サプライチェーンの問題で厳しい数字が出ていますが、債券市場はインフレを心配していませんし、信用問題が発生することもありません。


・商品市場において、例えば木材価格はピークの1711ドルから、現在はおよそ500ドルまで下落しています。またチップ分野でも、初期の兆候として、過剰な開発が行われている可能性があると見ています。


・ドルは予想よりも強く、コモディティ価格の下落、インフレリスクの低下と一致しています。

・株式市場について、今年の最初はグロース株が上昇し、その後2月中旬から5月中旬まではバリュー株が上昇。その後は分散型の市場に移行しました。そして直近ではディフェンシブ銘柄への移行が見られます。


・私たちはイノベーションが再び軌道に乗るための準備が整ったと確信しています。今後3〜5年の間に起こる最大のサプライズは、コストの低下において驚くべき進歩が見られるようになったことです。

・例えば人工知能のトレーニングコストについて、年率68%コストが低下しており、我々はより多くの人工知能を手に入れることができ、世界はより迅速に変化するでしょう。


・次にゲノム分野では、分子診断検査のコスト削減について研究が行われています。特にがん検診では、コストが下がることで多くの問題を解決できます。


・またDNAシーケンシング、人工知能、遺伝子編集、その他の遺伝子治療が融合したおかげで、30億〜60億文字のゲノムプロファイルの中から、病気の初期症状である突然変異を特定できるようになりました。そしてAIと遺伝子編集によって、完全な治療法が期待できるようになりました。鎌状赤血球症、βサラセミア、そして別の病気でも治療法が見つかっています。



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