Nikeの株価が低迷していることについて

Nikeの株価:過去1年で32%減少

S&P500の株価:過去1年で24%増加

ここ数年でNikeの株価が低迷しています。過去1年のS&P500との比較では、S&P500が24%増加したのに対し、Nikeは32%の減少となっています。
ちなみに過去5年で見ても、Nike:15%減少、S&P500:88%増加となっていてNikeは世界的株高の恩恵を全く受けられていないどころか、真逆の動きとなっています。
Nikeの年次Net incomeを見てみると、2022年をピークに2023年は下がっています。Nikeの現在のCEOは2020年に就任したドナヒュー氏が指揮をとっていますが、彼は元々、ebayやServiceNowでCEOを努めた実績があります。オンラインショップやビジネスITで豊富な実績があるので、店舗販売ではない、デジタル販売に舵を切ったようですが、それがうまくいかず、逆に新興シューズメーカーであるHoka、On Runningなどに実店舗の棚を明け渡すこととなりました。

また、個人的には2020年以前に起きた大きなムーブとして、Nikeが厚底シューズでロードランニング市場を席巻したことがあげられると思います。2017年にNikeが厚底シューズを出してから、箱根駅伝でのNike着用率は2021年には95%だったものの、2024年にはNikeのシェアは42%に落ち込んでいます。箱根駅伝はNikeの株価予想になるかもしれません。つまり、Nikeの厚底シューズの先行者利益が薄れてきたといえるでしょう。青山学院で2区、4区で区間賞を獲得した黒田選手、太田選手はアディダスの「ADIZERO ADIOS PRO EVO 1」を履いていましたし、明らかにNike一強が崩れてきていました。

今年はパリ五輪もありますし、各メーカーの選手が五輪という大舞台でどれくらい活躍、メディアへ露出するかというところも、今後の株価へ影響してきそうです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?