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それはまるで大地のうた~ Musical Humors 上村かおり ヴィオラ・ダ・ガンバコンサート

みなさんこんにちは。群馬県高崎市のアトリエミストラルのオーナー櫻井です。
7月17日は「いにしえのうた」シリーズの最終回 上村かおりさんのヴィオラ・ダ・ガンバ コンサート でした。おそらく群馬でガンバのソロは初めて?しかも上村かおりさん!ということもあり、たくさんのお客様に来ていただき、大盛況となりました。

上村さんにオファーした理由

古楽のシリーズを考えたとき、擦弦楽器であるヴィオラ・ダ・ガンバはぜひ入れたいと思いました。そんなとき、Twitterで上村さんのブログを知り、その内容に非常に感銘を受けたのです。しばらくして京都のカフェモンタージュでのソロコンサートをオンライン配信で聴く機会があり、アトリエミストラルの雰囲気にも合うと確信し、オファー。今回の演奏会となりました。

コンサートの内容

プログラム構成は上村さんにお願いしたところ「Musical Humors(音楽的なユーモア)」というタイトルを付けてくださいました。
トバイアス・ヒューム、テレマン、ドゥ・マシー、マラン・マレというそれぞれの作曲家の作品から約1時間(休憩無し)のコンサート。

数曲ごとに上村さん自ら、ガンバという楽器や曲の解説などをしつつの進行で、ガンバを初めて見る、聴くという方にも「優しい」コンサートになったと思います。

上村さんのガンバの音

リハーサルでの上村さんの音を聴いたとたん、なんて豊かな響きなんだろう? ここはヨーロッパ?と驚きました。
アトリエミストラルの空間に響き渡る音は、豊かで広がりがあり、心地よかった!

リハーサル風景

土台となるものが非常に強靭で、安定しており、ゆえに特に低音が豊かでかつ低音から高音までの音が一貫しているのもすごかったです。それはまるで、大地や宇宙のエネルギーを感じさせるものでした。

古楽器というと、モダンの楽器に比べて音が繊細なイメージもあるかと思いますが、「音楽」における表現は音量で決まるものではなく、音の密度、音の色だと気づかされました。上村さんの音はまさに密度が濃いゆえに、表現の幅が広いのですね。

この日、お客様はガンバを実際に弾く人(愛好家の方)、ガンバを初めて見る人・聴く人、ガンバが大好きな方、チェロをやっている方、こっそりとプロの演奏家の方もいらっしゃいました。

ドレスも素敵でした。

演奏会の前に

開場前の時間、いろいろなお話を上村さんから伺うことが出来ました。「自分軸」を構築することの大切さは、私に突き刺さり(苦笑)自分を見直すきっかけにもなりました。人はどうしても「褒められればうれしい」し「ネガティブなことを言われるとそればかり気にしてしまう」もの。しかし、それに反応しすぎることは「他人軸」であり、そればかり気にしていると自分が無くなってしまう。褒められたときには「ありがとう」、「ネガティブな反応」の時には、必要以上に気にしない。その「筋肉」を付ける。

打ち上げ風景

終演後の打ち上げでは、時間の許す限り、スタッフとガンバ(と古楽器)愛好家の方々とお話が付きません。古楽器、特にガンバを愛好する方々は、とても友好的で楽しく、愉快な人が多いなぁという印象です。上村さんは楽しそうに、参加者からの質問に丁寧に身振り手振りを交えて答えていらっしゃいました。
こんなにもアマチュアとプロが仲がいいのは、めずらしいのではないでしょうか?上村さんのお人柄のなせる業ですね。


ガンバ(古楽)を愛する仲間たち

開館10周年記念コンサート すべて終了

第1回の永田斉子さん(リュート)、第2回の中村栄宏さん(リコーダー)そして今回の上村かおりさん(ヴィオラ・ダ・ガンバ)と、3回無事終了しました。演奏家の方をはじめ、ご来場いただいた皆様に心から感謝を申し上げます。
このシリーズで様々なことを学びました。音楽的な知識をもっと身に着け、「自分軸」をもって、これからもこの仕事を続けていく勇気を覚悟をいただきました。関わってくださったすべての方に感謝したいと思います。

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