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アトリエミストラルに関するオーナーの想い その1 金庫室(の扉)について

皆さんこんにちは。群馬県高崎市のコンサートサロン、アトリエミストラルのオーナー櫻井です。
いつもコンサートの内容について発信させていただいているのですが、肝心のアトリエミストラルそのもの(ハード含む)に対するオーナー櫻井の想いや考えをきちんと表明していなかったなぁと思いまして、ここで何回かに分けて紹介したいと思います。


金庫室について

アトリエミストラルは元信用金庫をリノベーションした建物です。そこかしこに元銀行のなごりがあります。

金庫室の扉

その中で最も目を引くのが『金庫室(の扉)』だと思います。実は、開館して間もないころに、お客様から「扉は邪魔だ」とか「扉を撤去した方がいい」というご意見をいただいたことがありました。
その時は、そういう意見があることに私自身非常に驚き、ショックを受けたことを思い出します。でもきちんと説明できていなかったなぁと思ってここで説明させていただきますね。

なぜ金庫室(の扉)を残したのか?

リノベーションするときに、扉を撤去し新しいものに付け替えることは可能でした。しかしそれを私は選択しませんでした。なぜか?実は明確な理由があって、意識的意図的に扉を残したかったからです。それはこの金庫室の扉こそが、アトリエミストラルをアトリエミストラルたらしてめている証しだと思ったからです。「ここは元金融機関だったところです」と言わなくてもこの扉を見れば分かります。そして見た目のインパクト!これを見た人が「これは何?」とか「おもしろい!」とか「ちぐはぐだ」とか「ホールにはあり得ない」とかいろいろ感じていただくために残しています。もちろん撤去するのに莫大なお金がかかるという理由も大きいのですが(笑)

この金庫室は演奏家の方の楽屋として使用していますので、お客様は演奏家がこの扉の向こうから入場するのを見ることになります。金庫室から出てくるクラシック音楽家って面白くないですか?

金庫室(楽屋)内部

演奏家ご自身も、とても楽しんでいただいているようで、必ずと言っていいほど写真を撮ってSNSにアップしているようです(笑)

世の中、公共ホールを含めさまざまなホールや音楽サロンが存在すると思いますが、ひとつぐらい金庫室を楽屋にしているホールがあってもいいじゃないか!と思っています。扉を撤去しちゃうと・・・・つまらないじゃないですか。

他にもこんなものがあります

夜間金庫(エントランス入る手前にあります)。

夜間金庫跡

銀行の行員さん達とお客様を隔てていたカウンターの端の大きな柱。
カウンターは撤去したのですが、柱は強度的な問題で撤去できなかったので、柱ありきでやるしかない!と覚悟を決めました(笑)

大きな柱

まとめ

ホールを個人が所有するということは、建物を移動することや大掛かりな改修が難しいということを意味します。ですから、この地でアトリエミストラルをやっていくと決めた以上、「あるものを活かし切る」決意と覚悟を持って日々運営してます。
訪れた方やこれを読んでくださった方が、私の想いに共感してくださったなら、こんなにうれしいことはありません。


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