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新潟・津川のゆうべの幻想的な風物詩。「つがわ狐の嫁入り行列」とは?

はじめまして!ライターの竹内ありすです。

今年10月8日の「つがわ狐の嫁入り行列」では、狐の花嫁として町を歩かせていただきます。

狐の花嫁役になり、周りから「嫁入り行列ってどんなイベントなの?」「いつ開催されるの?」と質問されることが多いので、この機会にnoteにまとめてみることにしました。

幻想的でとっても素敵なイベントなので、そのイメージが伝わったらうれしいです!


■「つがわ狐の嫁入り行列」とは

福島県との県境に位置する、新潟県阿賀町津川地域。ここで毎年5月3日に開催されるのが、「つがわ狐の嫁入り行列」です。

※2023年は10月8日に開催

歴代のポスターたち


どんなイベントなのかというと…

「つがわ狐の嫁入り行列」は、昔ながらの花嫁行列が狐の姿に扮して行われるもの。


白無垢に身を包んだ「狐の花嫁」が、108匹の「狐のお供」とともに津川の町なかを行列し、町を流れる常浪川の橋の上で「狐の花婿」と出会います。

常浪川

結婚の儀を経て渡し舟に乗った花嫁と花婿は、町のシンボル・麒麟山のふもとに消えてゆくのです……


「つがわ狐の嫁入り行列」のポイントはなんといっても、狐のメイク

花嫁・花婿や行列のお供たちはもちろん、周辺の交通整理を担う警備員さんや見物客までもが狐のメイクを施し、津川の町全体が「狐に化かされた」かのように。

狐のメイクをした警備員さん

↑狐の嫁入り屋敷にて撮影

嫁入り行列は夕方から夜にかけて開催されます。夕闇に提灯や松明が灯り、その光が常浪川の水面でゆらめく情景はまさに幻想的です。

橋の上で見つけたアート

ちなみに津川の町なかでは「津川商店街」を中心に、あちこちに狐をかたどった標識やオブジェなどに出会うことができます!(行列のシーズンだけじゃなくて、1年中)

■行列が生まれたきっかけにはある伝説が

新潟県阿賀町津川で開催され、毎年5万人ほどの見物客が集まるという「つがわ狐の嫁入り行列」。

このイベントは、阿賀町津川地区に残る狐にまつわる伝説がきっかけとなって生まれたものなんです。

阿賀町のシンボル・麒麟山にはその昔、がたくさん住んでいたのだとか。夜になるとピカピカと光る「狐火」が現れては消えたといいます。

↑津川出身の私の祖父も見たことがあると話してました〜!🦊

真っ暗な山で火の光が見える景色を想像すると、なんだか怖いかも?でも、地域では「狐火が多く見える年は豊作で縁起の良い年になる」とも言われていて、喜ばれていたそうです。

そして特に、狐火が無数に連なっている様子は「狐の嫁入り行列」と呼ばれていました。昔ながらの結婚式・花嫁行列で提灯を手にした人々が行列を作って歩いていた様子と似ているからとのことです。

時代が進むにつれて麒麟山の狐火は見られなくなってしまいましたが、津川では地域をアピールするべく「つがわ狐の嫁入り行列」のイベントを平成2年から開催するようになったのだそうです!

ちなみに、麒麟山の上にはかつて津川城がありました。そこに至るまでの石が険しく、狐も上がってこられないことから「狐戻城」とも呼ばれていたのだとか。

昔話にもたくさん登場する狐。

狐がモチーフとなった伝説はあちこちに残っているので、「つがわ狐の嫁入り行列」のように狐を模した花嫁行列のイベントは日本各地で開催されているようです。

■2023年は10月8日に開催

「つがわ狐の嫁入り行列」といえば5月3日開催。大型連休中の大イベントとして30年ほど続いてきましたが、2020年から2022年までの3年間はコロナ禍により中止となっていました。

合併前「津川町」時代のポスター

そして2023年、4年ぶりに「つがわ狐の嫁入り行列」が開催されることに!!今年の開催は10月8日です。

津川駅にて

10月2週目の三連休、阿賀町津川でたくさんの狐たちとともにお待ちしています!

▼こちらもぜひ併せてお楽しみください😊

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