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【あなたも料理人になれる】見て覚えるまで100年かかる

仕事は教わるもんじゃない見て覚えるんだ

結論から言います
見て覚えるなんて無理
至難の業です
一通りの仕事を覚え
いくつもの経験を積んだ後でしたら
見ただけでその仕事知り覚え身につけることも可能です
ですがこれは才能とかさえ関係なく熟練の技と言ってもいいでしょう

飲食業がブラックだった時代
見習いという言葉がありました(今でもあるのかな)

自分が若い頃はこういう先輩がまだたくさん居ました
自分が救われたのは師匠がなんでもやらせてくれたし
なんでも教えてくれたのとあまりにも忙しく人手不足お店でしたので
15歳の小僧とはいえ仕事を教えないわけにはいかなかったのでしょう

自分に至ってはほんと最近です
最近になってカウンター越しや
遠目から他の人の仕事を見て
その意味を感じたり学んだり出来るようになりました
見て理解して実践できるようになるまで
およそ30年かかりました
人それぞれかも知れませんが
少なくとも2年や3年では無理です
ましてや初めて厨房に立つ新人に
出来るはずがありません

やってみせ 言って聞かせて させてみて 誉めてやらねば 人は動かじ

有名な山本五十六氏の言葉です
軍隊という特殊な教育システムの中でさえそうなのです

見てろと見せるでは違うのです
理論をきちんと説明し
実践させること
何よりもやることが大事なのです
最初から出来ないのは当然
成長を褒めそして自分から取り組む環境を作る

それが指導者として大事だということですね
今も昔も変わらないのです

自分の経験上
見て覚えろと言った先輩は実は大した実力ではありませんでした

抜かされるのが怖く自分がいつまでも偉い人でいたいから
分量もコツも教えてくれないし味見とかもさせてくれません

意地悪な先輩は鍋に残った少量のソースさえも
わざと洗剤をかけて洗い場に出していました

自分に自信のある先輩は分量も作り方もなんでも教えてくれましたし
時にはわざと多めに作り味見をさせてくれたこともありました
そういう先輩には35年以上経った今でも感謝しております
あの時の味や料理や忘れておりません

見て覚えろと言っていた先輩のことは
仕事も料理もその人の名前も覚えておりません
(だって教わってないし)

見習いという言葉があります
見て習う
もちろん大事なことです。
勘違いしていけないのは
なんでも教えて貰えばいい
ということではありません

自分でまず見て調べてみてやってみて
それでもわからないことは聞く
聞いて覚えるということです
まずは自ら習うこと

見習いではなく
自ら習う
本来なら
自習い
こちらの方が正しいと考えております


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