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東京23区・4月の超過死亡は?

本日 (6月11日)、東京都の4月の人口データが公開された。

今回は、コロナの影響がより大きいであろう23区のデータをまず出してみた。
死亡者数6,783を人口963万人で割った、10万人あたりの死亡者数 (死亡率)は70.06。2013年 (70.53)・2014年 (70.83)は下回るが、2015年以降では最大となった。人口を約1,000万人と考えれば、死亡率での10の変化は、死亡数では1,000の変化に相当する。

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東京都全体で見ると、死亡率は72.3。こちらも過去5年 (2016以降)では最大の値となった。 (2013/2014の東京都全体は未作成)

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なお、死亡率の経年変化の傾向は、月や地点によって大きく変わる。例えば東京の1-4月のデータは以下の通り (2013-2019 or 2020の7年間)。縦軸の死亡率はそれぞれの月で異なるので注意。

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四月の死亡率は、過年度の数字をやや上回った。しかし、ほぼ同じ傾向は、コロナの影響が少ない (感染者ゼロ)の岩手県でも観察されている

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全国的に「やや」死亡増加が見られたことは確かだが、ヨーロッパで見られたような、「過年度の1月の死亡をも大きく上回るパンデミック期の死亡」は観察されなかった。(例年は年越し付近にピークがあるが、2020年は15-17週目 (4月半ばから5月)にピークが見られる)死亡増加の原因について、より詳細な評価が必要だろう。

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