4/28 NY抗体検査、7,500人拡大の結果
4日前の記事で3,000例の暫定結果を紹介したニューヨークの抗体検査。7,500名までの解析結果が発表され、全体の陽性割合は13.9% (23日)から14.8% (27日)に、ニューヨーク市での陽性割合は21.2% (23日)から24.7% (27日)となった。
(もともとが3,000例、現在が7,500例だったので、±1%程度の増減は誤差の範囲である)
調査対象者に対する言及はないので、前回と同様の「食料品店の客+スタッフへの抗体検査」と思われる。人種や性別などで層別化した結果はこちら。
なおスライドに"weighted results"というヘッダが付されているので、参加者のデータをそのまま使ったのではなく、人種や年齢を解析時に調整して(重みをつけて)算出したことがわかる。
アフリカ系がやや下がる (22.1%→16.9%)一方で、ラテン・ヒスパニック系は大きく上がった (22.5%→32.0%)。表の"Others"に含まれる地域では抗体保有割合は低く、1-2%の地域もある。現在の制限 (5/15まで)は州全体に適用されているが、この結果を踏まえて、地域ごとに制限の濃淡をつけることを検討している。
幅を持たせて推計した場合、ニューヨーク市の抗体保有率は下限23.2%・上限26.2%。患者数は決め打ちの値で215万人、幅を持たせると201万人-228万人となる。
制限緩和に向けて
制限の緩和には、
入院率 (重症者の把握と医療機関のキャパシティ)
抗体保有率(すでに感染した人数の捕捉)
検査の陽性率(現時点で感染している人数の捕捉)
感染率 (R0など、感染速度や伝播可能性の捕捉)
の4つの数字をコントロールすべき、と述べている。
抗体検査の拡大 (警察官・消防士・医療従事者・交通機関従事者)
ややハイリスクと考えられる集団として、現時点でニューヨーク市警 (NYPD)と消防局 (FDNY)の1,000名ずつに抗体検査を拡大実施中。今後医療従事者3,000名、さらに公共交通従事者1,000名にも拡大していく予定。
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