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生まれてきたこと。生きていること。

去年の今日は、待てど暮らせどかかってこない、病院からの電話を待っていた。さすがに今日、電話がなかったらこちらからPUSHしようと。

セカンドオピニオンを依頼していたのだが1つ目の病院から5日間、音沙汰がなく、さすがに不安が募っていた。仕事から帰った夫に泣きながら「電話して。もう待てないよ。」とお願いをした。

PUSHしたら「今日、ご連絡するところでした」と言われ、蕎麦屋の出前か?と思いつつ、がんセンターの予約を15日に取ることができた。

1個目の病院からは21日は手術したい、だから自己血輸血のための血を2回に分けてとりますと言われるくらい緊急だったはずなのに、セカンドオピニオンを依頼した瞬間、こんなに待たされる現実に、「病院選びだけはちゃんとしなくては」と改めて思ったのです。(1個目の病院も緊急入院だったのでどうすることもできなかったけれど)。

去年、夫が帰宅時にひまわりの花束を抱えて帰ってきてくれたのを思い出す。そう、今日は誕生日なのです。去年の今日は、こんな感じだったので、最後の誕生日かもしれないくらいの思いと、いつ次の病院で診察を受けられるのかの不安で、とにかく部屋に閉じこもり悶々としていました。

まだ、周囲には「がん」であることを伝えていなかったので、たくさんのメッセージをいただきましたが、気持ちは誕生日どころじゃなかったことを思い出します。

そしてこの1年、様々な治療と検査を乗り越えて、なんら、一昨年までと変わらない誕生日を迎えているわけですが、自分の内面だけは大きく変化しているように思います。だって今日まで生きられるなんて去年は思えていなかったから。

生まれてきたことに感謝する1日でしたが、今年からは今、生きていることにも感謝する1日になりました。

45歳になりました。大きな豊富などはありません。ただ来年の誕生日も今日と同じように、日常で、普通でいいので、生きていたいと思います。

生きていることが奇跡的って言葉ではなんとなく思っていたけれど、今は本当にそう思います。朝一、姪っ子から電話をもらい、それだけでわたしは十分幸せで満たされた人生です。

今年も生きていられて、生かされていて、関わってくださる全ての方に心から感謝します。ありがとうございます。

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