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note56 編集思考で新しいビジネスモデルが生まれる

一言で言うと「既存のリソースを編集しなおすことによって、新しいモデルが生まれる」ということです。
 
編集力とは、私は以下のようなことと思っています。
縦の物を横に並び変える。
横の物を縦に変える。
一旦シャッフルして並べ替える。組み替える。

作画 KOZ

最近よく目にするのが、お米屋さんのケースです。
以前、お米は基本的には、古米、新米。
或いはブランド別、例えば「コシヒカリ」「ひとめぼれ」「ササニシキ」「つや姫」等
で販売されていました。
これを編集しなおして、つまりブレンドすることで、機能別に最もおいしいお米に作り変えたケースです。
例えば・・・
 
寿司専用の米
おにぎりに最適な米
お茶づけ用の米
お弁当用に、冷めてもおいしい米
チャーハン専用のブレンド米
その他、様々なケースに最適なブレンド米が生まれ、全国から注文が来ています。
お米の再編集で新しいおいしさが発掘されています。
 
以下は私の妄想ですが、考えるきっかけになれば幸いです。
 
以前デパートのお歳暮(お中元)の特設売り場に行ったことがあります。
たまたまかもしれませんが、サンプル商品が並べてある形式は種類別に並んでいました。
つまり、お菓子類、肉類、生鮮食品、お酒類などに分類され、並んでいました。
 
私は実は予算ありきで選びたかったのです。
「3千円位でいいものがないかな?」
という視点で探すには展示会場を全部回らねばなりません。
面倒になり帰ってきてしまいました。
 
ネットで検索機能を使えば、この辺のことは簡単ですね。
安い順に探す、種類で探す・・・等、ネット検索の機能にはかないません。
 
では、ふりかえってこのお歳暮会場の商品の陳列はどのように編集すべきでしょうか?
値段順?
種類別?
メーカー別?
 
お客が買い物をする切り口は様々ですので、この編集の解決法は、正直言って、難題です。
しかし陳列の編集の仕方で、売り上げが変わるのも事実でしょう。
全部の切り口に対応する陳列法はないものでしょうか?
或いはいっそのこと陳列しなくてすむ方法は?
 
同じくデパートの全体の売り場の階層の配置について考察してみましょう。
一般的には・・・
地下が、食品売り場
1階が化粧品、高級ブランド
2階が婦人服売り場
3階が紳士物
4階がリビング、雑貨
5階が子供関連、文房具
高層階がレストラン、催事場など
 
昔からこんな感じの階層配置が多いように思います。
どこへ行っても、いつ行っても大体同じです。
これをシャッフルして、新しい編集力で考えてみる手はないのでしょうか?
 
もしも「年齢別」に階層を分類したらどうなるでしょうか?
もしも「体きれい」「快適な住まい」「アウトドア」・・・など、生活のシーンごとに分類したらどうなるでしょうか?
或いは思い切って、全館をエンターテイメントで固めるのは如何でしょうか。
 
また、営業時間の編集をしてみる手はないですか?
玄関先で早朝に朝市。夜になると一角がバーになったり。
考えただけでも楽しくなりませんか?
デパートは、単に商品を並べて販売するだけでいいのか?
俯瞰思考に考えれば、きっと新しい編集法が考えられます。
 
次は、ラーメン屋さんのケース。こんな形式はどうでしょう。
例えばラーメンの注文を受けたら、まず素ラーメンを作って渡します。
お客は、カウンターに並んでいる様々な具を自分で取って、麺の上にのせていきます。最後に会計したらテーブルに運んで食べます。
この仕組み見たことありますよね。
そうなんです、讃岐うどんの代わりにラーメンでこの仕組みはできないでしょうか?
好きな具を自由に取れれば、お客は嬉しいでしょう。
店側にとっては、沢山取ってくれる傾向が有ればもうかります。
作って出す、という作業をお客が自ら行うのです。
 
余談ですが、街になぜラーメンの立ち食い屋さんが無いのでしょうか?
あるかもしれませんが、日本蕎麦に比べたら圧倒的に少ないですよね。
 
今、丁度書いているとき、静岡県知事の選挙が行われています。
立候補は2人。
通常は、投票所へ行って、投票用紙に書かれている候補者の名前の上に丸印をかいて、投票箱に入れます。
この投票作業の流れを編集思考で編集しなおしてみると・・・
投票用紙は白紙、但し投票箱が2つ、A候補の箱とB候補の箱が別になっていて、どちらかに入れる・・・・というやり方も考えられます。
この方法にした場合は、投票用紙は使いまわし可能、鉛筆も必要なし、書く手間もなし、開票もいちいち書かれた紙を判別して分ける必要が無いですね。
あの投票用紙は折ってもすぐに開いてしまう特殊な紙なのです。
全都道府県同じにしたら、全ての道具の使い廻しが可能になります。
もしかしてコスト削減になるのではないでしょうか。
 
はたまた、投票用紙を郵送してしまうのは問題があるのでしょうか?投票率が上がりそうです。
おっと、その前に電子化を考えねばなりませんね。
選挙にはかなりの税金がつぎ込まれますのでね・・・。
 
 
以前、大学でこういうことが有りました。
その大学には、映画科、演劇科がある芸術系の大学です。
映画科と演劇科は別々な学科ではありますが、互換性が高いので、私はこう提案しました。
「演劇の生徒が俳優をやり、それを映画科で映画を作ったらいいのに」と。
しかし、この2科はバラバラで交流はあまりなく、合同制作はないそうです。
なぜそういうことが出来ないのか不思議です。
組織が縦に分割されている弊害で、大きなものを失っている気がします。
 
こういう現象は、実は企業や団体にもよく見られます。
違う部署には関知しない組織が世の中ほんとに多く見られます。
 
縦の組織を、横に紡いでみるという編集思考によって、新たな価値が生まれることがあります。それはイノベーションにきっとつながると思います。
 
以上は妄想かもしれませんが、このような考え方で自店の配置、販売方法などに新しい編集を考えれば、新しいモデルが生まれるかもしれません。
 
追伸 私には各業種に提案できるアイデア企画が1,000ぐらいありますが、
それをどのように整理整頓すればよいのか?
業種別? 思考法別? 
一発検索で目的の項目が出せるようにできる方法は?
何か良い方法は無いものだろうか?
    
 
 

ついでに、こちらが現在私が熱海で活動している会社です。
お問い合わせはこちらまで。


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