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「ただ居るだけ」は仕事になるのか④先行事例(レンタルなんもしない人)

どうも、新しい働き方LAB第3期生ねねです。
連日の暑さで溶けそうですが、なんとか形を保っております🫠


◇はじめに

▽この記事の概要

この記事は、本企画の先行事例である「レンタルなんもしない人」、通称「レンタルさん」について、研究メンバーと話し合った内容のまとめです。

レンタルさんは、「なんもしない人(僕)を貸し出す」というサービスをされています。
くわしく知りたい方は、ぜひレンタルさんご本人のX(Twitter)を見てみてくださいね!

ちなみに、私はこのポスト(ツイート)がお気に入り🐕

▽この記事の協力者ご紹介

今回、この記事を執筆するにあたって、研究メンバーの萌実さんハジメさんにご協力いただきました!(ありがたや~ありがたや~)

萌実さんは、「Slackグループで共有された情報」のご執筆と、「Zoom勉強会の議事録」の情報提供をご担当くださいました。
ハジメさんは、「Zoom勉強会の議事録」の校正をしてくださいました。

研究メンバーのプロフィール

萌実

◇SNSアカウント
運営ブログ:https://yururunan.com/
ツイッター:https://twitter.com/moedon73q

こちらの企画では、「ただ居る」という言葉に心休まる感覚を受け、
執筆のお手伝いをさせていただいています。
現在はふわっと料理研究家WEBライター/エッセイストでブログやSNSで活動中。
料理に関係することをエッセイで書いたり、レシピ作りが主な内容です。

萌実さんご本人より

私の目にとまったのは、おいしそうなりんごマフィン🍎
レシピ記事ではChatGPTを利用されていたり、ご趣味として生成AIで絵を作成されていたりと、とても多才な方です。

◆slackグループで共有された情報

▼ドラマから


出典:ドラマホリック!レンタルなんもしない人の公式サイト
https://www.tv-tokyo.co.jp/rentalsan/story/
テレビ東京で放送されていたドラマのストーリー最終話
主演が増田貴久さん。レンタルなんもしない人の、なんもしないお仕事ぶりを楽しめるドラマ。

▼ネットから


出典:Wikipedia
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%AB%E3%81%AA%E3%82%93%E3%82%82%E3%81%97%E3%81%AA%E3%81%84%E4%BA%BA
レンタルなんもしない人の情報(依頼内容、出版本、出演番組など)を知ることができる。


出典: タイトル:「受けた依頼は4000件以上、人気の秘密は?「レンタルなんもしない人」(YouTube)
https://www.youtube.com/watch?v=eIOw4DIvTi8
レンタルなんもしない人は、海外のニュース〈ロイター(Reuters Japan)〉でも取り上げられている。


出典:好書好日から『「レンタルなんもしない人」さんは何をしてきたのか Twitterの活動記録が本に』
https://book.asahi.com/article/12371233
小学生の低学年時に、家や近しい友達との間では喋れるが、クラスの中で喋れなくなり、場面緘黙症となった経験も持つそうです。

▼書籍から


本のタイトル:『〈レンタルなんもしない人〉というサービスをはじめます。ーースペックゼロでお金と仕事と人間関係をめぐって考えたこと』
河出書房新社(2019年) 著者:レンタルなんもしない人

◆slackグループで出た意見や感想

▼情報②にかんして

・なにもしないことが仕事になるのは、日本ならではかもしれないと感じた。

・自分を曝け出す勇気が必要だし、何かをやっていないと人間価値がないと思っている人には、攻撃されやすいのかもと思った。
 ↓
・攻撃をなるべく回避する方法を考えたい。

▼情報③にかんして

・動画内で、「特定の役割を演じない」のが、レンタルさんの特徴だと説明されていた。家族や友人など何かの役を演じるだけでなく、関係性が0の人であることにも需要があるのではないか。
 ↓
・普段の生活のなかで誰しも関係性から逃れられない、なんらかの役割を意識的に/無意識に演じているのが常だと思う。だからこそ、「特定の役割を演じずただ居る」という実験をすることに興味がある。
・「特定の役割を演じない」「関係性が0の人であること」をずっとつづけるのはムリだと思う。"会話"によって情報交換をし、距離感を見定め、"関係性を紡ぐこと"で空間を共有できるのだと思う(たとえば、電車内でも、服装などでなんとなく見定めて安心できる)。ただ、最初から"友達"などの重めの役割を割り振られるのはしんどいと思う。「ただ居るだけ」とは、"空間を共有できる人"として認知できる最小限の情報を交換するだけというイメージ。

・レンタルさんはやっぱり最初にやったからこそ面白がって使ってくれる人がいるけど、模倣している人は全然うまくいっていない印象。レンタルさんの模倣のように感じとられてしまうともったいない気がするので、ただ居てくれるだけでありがたいシチュエーションをいろいろ考えてみて、これだと思うシチュエーションで実践してみるのはどうか。

◆Zoom勉強会の議事録

2023年8月16日(水)15~16時に、レンタルなんもしない人勉強会をZoomで開催しました。
参加メンバーは、ハジメさん萌実さんのお二人です(ありがとうございました!)。

議事録とは言いつつ、3人の記憶を頼りに作成した、箇条書きのメモになってしまいました。
(Zoomの設定から録画ONにしたつもりだったのですが、データ残っておらず…泣)
話の大枠だけでも、くみ取ってもらえたら幸いです!


▼レンタルなんもしない人にかんする情報源

・ハジメさん:本
・萌実さん:X(Twitter)
・ねね:本やネット記事、X(Twitter)

▼レンタルなんもしない人の参考にしたいところ、考え直したいところ

ハジメさん
・本を読んで、探偵!ナイトスクープの依頼みたいだと思った。
・「なんもしない」どころか普通の人にはできない、ものすごいいろんなことしてる。
・著者の「なんもしない」というのは、なんもしないということではなく、やりたくないことをしない、やりたいことだけしているということなのかな。
・ビジネスとして、人に頼まれてずっとやっていけてるのはすごいこと。
・①やりたくないことはやらない、②継続していることが、レンタルなんもしない人のすごいところであり、真似できないと思うところ。
・うまく「物語」に出来ているのはコピーライターだからかも。この方がコピーライター的に捉えてうまく処理しているから成立しているのではないか。
 ↓
ねね
この企画でも、やりたくないことはやらないというスタンスを継承したい
・「ただ居るだけ」の価値は、物語のほうが伝わりやすいのかなと思った。

萌実さん
・レンタルさんのことを学んできて、ねねさんが具体的に「こんな体験をしたい」と考えている内容はあるか?
 ↓
ねね
・まだはっきりしたものが出ていない。
・ぼんやりと、何もしなくても安心して居ていい場所づくりがしたい。
・そういう場所がどうすればつくれるのか、この企画を通じて模索してみたい。たとえば、ただ一緒に食事をとる、ヨガをやってみる、ボードゲームをするとか、それぞれやりたいことをやっているだけで、安心して居られるという体験をしたい。
 ↓
萌実さん
・無理しないことが仕事になればいいなと思う。

ねね
・やりたいことを無理せずやっていたら、仕事になっていたという経験はあるか?
 ↓
ハジメさん
・たとえば、前に勤めていた会社での在宅勤務のリモート会議は、カメラはoffでリラックスして参加できたので、通勤の苦痛や人に囲まれて過ごすなどのハードルや負担は下がるのかな。緊張しなくてよかったり、自由に飲み食いできたり、我慢しなくていい。
むしょく大学のように、オンラインで、聞くだけ参加もOKというのは、情報共有できるだけでも価値があると思う。
・ゆるいリモート会議は、ねねさんの言う「働くと休むの中間」ということにも近いのではないかと思っています。仕事上の思うところを、それなりにわかっている人に、"だまって"聞いてほしいという人はいるだろうし、求められてアドバイスしてしまうと、「働く」に近くなってしまうかもしれないので、歯止めのルールは必要かもしれないが、「働くと休むの中間」と探れるのではないか。

萌実さん
・今回(この勉強会)のように、話を聴くというようなこと。
「聴く」ことが誰かの役に立ち、仕事して成り立つのが理想です。
 ↓
ねね
・話をしたい人と聞きたい人という、需要と供給がマッチしていればそれも仕事と言えるかも。
 ↓
ハジメさん
・雑談も情報交換だし、話を聞いてもらうだけでも頭の整理になるし役に立つ。話を聞いて欲しい人の需要が認められて、実際の職場でも応用されたら、「なんもしない、聞くだけの人」が仕事になるかも。

ハジメさん
・今回の企画にかかわらず、レンタルなんもしない人についてもっと知りたい。
 ↓
※延長戦へ

▼延長戦(レンタルなんもしない人について雑談)

ハジメさん
・レンタルさんについて知っていることを教えてほしい。
 ↓
萌実さん
・レンタルさんの行動としてポスト(ツイート)で見たもの。

 ①手でケーキを食べるのに付き合ってほしい。

 ②部屋を片付けたいが、1人では進まないので立ち会ってほしい。


・テレビ番組の探偵さんがしていることのように感じた。
 ↓
ねね
・本にも、「一緒に食べてほしい」「なにかやるのを見ていてほしい」という依頼の事例が載っていた。たとえば、シナモロールカフェで水色のカレー?をごちそうになったという話がおもしろかった。(※正確には、「スカイブルーのビーフストロガノフ」でした。笑 ※『レンタルなんもしない人のなんもしなかった話』pp.41-42参照。)

ねね
・ちなみに、いまは有料になっている。現在(2023/08/16)は依頼料3万円。
 ↓
ハジメさん
・生活できているのかな?
・1日に数件受けていたら、十分生活できそう。
 ↓
萌実さん
・レンタルさんは結婚していて、子どももいたはず。

ハジメさん
・話を聞いてほしいという依頼の事例を読んで、カウンセラーみたいだと思った。
 ↓
ねね
・たしかに、カウンセラーの要素があると思う。
・話を聞いてほしいという依頼は、相づちを打っているだけで、依頼者本人が独り言を言うかたちでも成り立つけど、自分がいることで依頼者の気持ちに変化が起きていて、自分は「触媒みたいなもの」なんじゃないかと書いてあった(『〈レンタルなんもしない人〉というサービスをはじめます。』pp.21-22参照)。
・カウンセラーも、問題を解決してくれるわけではないけど、聴いてくれたり、アドバイスをくれたりすることによって、本人の解決力を強めているから、同じく「触媒」と思う。
・ちなみに、私がこの企画を考えるにあたり、想像していたのも「聴くこと」だった。
 ↓
ハジメさん
・カウンセリングでは、「傾聴」が大事と言われている。
・レンタルさんも傾聴ができるから聞いてほしいという依頼が来るのではないか。
 ↓
ねね
・傾聴できるからかもしれないが、そもそも「なんもしない」と言っている人だから…
 ↓
萌実さん
・つまり、依頼者側も多くは「期待しない」ということ?
 ↓
ねね
・そうそう!
・レンタルさんのお客さんは、基本的に「居る」だけでいいと思っている様子だから、もともと期待をする気持ちが少ない。
・話をするときも、レンタルさんに答えを要求せず、自分のなかで悩みなどはクリアされる。それが、結果的にカウンセラーのような存在になっているのではないか。

▼参加者の最終的な感想

ハジメさん
・レンタルさんは、「何もしない」といっても色々やっている。なにもしませんよ…という「構え」ができているんじゃないかな。
・やることを決めてそこにハマるものだけをやっているので、ハマるかどうかの判断がほかの人には真似しにくいのではないかと感じた。

萌実さん
・なにかを依頼される、あの人と何かをしたいという気持ちになってもらえるところが、タレントさんみたいだと思った。レンタルさんのお客さんは、タレント風の人と何かをするとか、手伝ってもらうなど、「彼(レンタルさん)」自身の存在感に惹かれているようだ。
・ねねさんが「どんな体験を望まれているのだろう?」と感じていたので、知ることができてよかった。

◇おわりに

▽結論

①「なんもしない」とは、やりたくないことを無理にしないこと。

「なんもしない」って言いつつ、実は結構いろいろされています。笑
レンタルさんは、「呼吸するのと同じようなテンションでできること」(『レンタルなんもしない人のなんもしなかった話』p.245参照)しかしないことを、「なんもしない」と表現しているようです。

この企画における「ただ居るだけ」も、「その人がやりたくないことは無理にせず、自然にできることだけして、その場に存在すること」と定義できるのではないかと思いました。

②「なんもしない」は、依頼者の気持ちに変化を起こす「触媒」になっている。

レンタルさんは何もしていないつもりでも、その「存在」は依頼者に影響を与えていました。
ただ相槌を打ちながら話を聞いたり、その場で見守っているだけでも、依頼者の心が楽になったり、思い切って行動に移せたりするようです。

この企画における「仕事になる」も、「誰かの変化を促進する触媒になること」と定義できるのではないかと思いました。

▽謝辞

今回、研究メンバーのみなさん、なかでもハジメさんと萌実さんには、精神的にとても助けられました。

ハジメさんは、研究をスケジュール通り進められていないことを謝罪した私に対して、「遅れることに捕らわれすぎると楽しくないよ」と声をかけてくれました。

萌実さんは、私の「価値」を教えてくれましたし、私の「やりたいこと」を引きだしてくれました。
そして、それらがつながり、良い案が見つかることを願ってくれてもいます。

こんなに人に恵まれて活動できていることに、感動する毎日です。
この場を借りて、改めて感謝申し上げます。

▽参考資料

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