第十一話 手帳クイズと手形

第十一話は、サガワン視点でお送りしよう。なんだか、よくわからないがクイズという名の試験を受けることになった。

第一問 創始者

クイズという名の試験に巻き込まれたが、どの程度のレベルの知識を問われるのか、不安ではある。私には頼みのスマートフォンも無いし、自分の知識だけでなんとかするしかない。最悪、こひなたんは助けてくれるのか?

リツノー「第一問!諸説あるが、手帳大陸に手帳の概念を持ち込んだのは、誰か?」

いきなり難しいじゃん!だって、手帳大陸には一昨日来たんだぞ。知るわけないだろ。参ったなあ。

チクタクチクタク、、、

え!測ってんの?制限時間は何秒なの?あらかじめ教えてよ。もう、一か八かだな。

サガワン「福沢諭吉。諸説あるけど。」
リツノー「フクザワユキチ?ファイナルアンサー?」

おい、どっかで聞いたことあるぞ、それ。他に名前、思いつかないよ。

リツノー「まあ、正解としよう。フクザワというのが余計だが、正解はYouKeyti(ユーキティ)だからな、良しとしよう。」

第二問 ページリフター

リツノー「では、第二問!今度は難しいぞ。手帳で使われるページリフターだが、種類を説明しろ。」

うわあ、リツノーとかいう爺さん、ニヤニヤして(笑)。まいったぞ。だんだんと難しくする気だな。まあ、さっきのもたまたま当たったけどな。
ページリフターか。そもそも、ページリフターのことは知ってる前提の問だな(笑)。まあ、知らないことはないので、そのまま話すか。

サガワン「ページリフターには3種類ある。1つ目はいわゆる栞紐。スピンと呼ばれることもある。本と使い方は同じである。手帳によっては2本、3本の場合がある。2つ目はシステム手帳などによくみられる、プラスティック製のページリフター。これはものさしを兼ねる場合があり、メモリが付いていたりする。穴の部分は切れ込みが入っていて、穴から外しやすくなっている。たいていは紙の下にはみ出しており、はみ出た部分にTODAYなどと印刷されている。そして、3つ目が手帳用紙の角を切り落とすタイプ。過ぎた週や日の紙の角を三角に切り落とす。製品によってミシン目を入れているものや私が使うスライド手帳のようにはじめから切り落とされたものも珍しいが存在する。」

リツノー「むむ!ほぼ正解じゃ。なんだか、プラスなんとかというのが出てきたが、なんじゃ、それは?そこ以外は悪くない。」

そうか、この大陸にはプラスティックがないのか。平和だな。自然破壊も起こらないんだな。良いことだ。

第三問 穴の距離

リツノー「最後の問題じゃ。これはかなり難しいぞ。システム手帳の穴、それぞれの穴の中心から次の穴の中心までの距離はどのくらいじゃ?」

いやいや、答えはわかっている。が、ミリメートルという単位がこの世界でも通用するのか?通用しないとなると、まずいぞ。だが、他の単位を知らん。まさか、フィートとか、インチとかじゃないだろうな。そうだとしたら、感覚が全然わからんぞ。いやいや、異世界だから、全く違う単位かもしれん。困ったぞ。これも一か八かだな、もう。

サガワン(かなり小さな声で)「19.…ミリ」
リツノー「何?聞こえんぞ。不正解にするぞ!」
サガワン(でかい声で)「だから、19!」
リツノー「なんと!こひなたん、お前は大した勇者を連れてきた!彼になら手形を喜んで発行しよう!」

手形

無事、私は三問のクイズに答え、手形をもらえることになった。今どき、手形など時代遅れな気もするが、異世界だから仕方ない。
リツノー「この手形を持っていれば、周の国の手帳ギルドの一人とみなされるはずじゃ。どこにでも自由に行ける。なくさないようにな」
サガワン「ありがとうございます。大切にします。これで北の念の国にも入れますね」
こひなたん「うん、条件は整った。あとはたどり着けるかどうか。。。」

続き 第十二話 樂店での調査


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