トーマスとなかまたち紹介⑦ ~そのほかの蒸気機関車たち編~

ハーヴィー

車体番号:27
勤務場所:ティドマス操車場
車体の色:赤茶色
車輪配置:0-4-0
モデル:ダブス社製の4101号クレーン付きタンク機関車

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ユニークな姿の小型クレーン付きタンク機関車。一人称は「ぼく」。
来島時はその独特な姿のため皆に差別されてしまい、トーマスとしか仲良くなれなかった。しかし脱線したパーシーを救助してから皆に認められ、晴れてソドー鉄道の一員として迎えられる。
主な仕事は、線路上の小さな砂利や枝を整理したり、脱線した小型機関車などを救助すること。基本的には優しい性格だが、だれかをからかう仲間につられて、笑ってしまうこともある。

エミリー

車体番号:1001(GNR)→12(NWR)
勤務路線:カーク・ローナン線
車体の色:深緑
車輪配置: 4-2-2
モデル:グレート・ノーザン鉄道のスターリング・シングル形テンダー機関車

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深緑の中型テンダー機関車。一人称は「私」。
正義感が強く、オリバーも世界一勇敢と認めるほど。初めてトーマスと対面した時には、うっかりミスで彼を怒らせてしまったが、大きな事故になりそうな場面で身を挺して防いだ事から無事仲直りできた。
当初はていねいで優しい性格だったが、ソドー島に慣れてきたのか、たまにいじっぱりになる事があり、他人に対して失礼なことを言うことが増えた。その反面、ゆうれいや怪物の話を怖がる臆病な面や、お花やアシカなどかわいい生き物が好きな乙女チックな一面もある。サッカーチーム「ソドー・ユナイテッド(Sodor United)」のファンでもある。
元々はトーマスやオリバーよりも先に来島しており、1922年に本線からアールズバーグ線(現在のダックの支線)の勤務となっていたが、1947年にアールズバーグ線の閉鎖により、路線の外れの人目につかない森のおくで物置代わりとなっている古い機関庫にしまわれる。その後、ハットきょうに発見され、修理後に自分専用の客車をもらう。1916年来島、1969年に発見、修理される。

マードック

車体番号:92251
勤務路線:本線、ウェルズワース線
車体の色:オレンジ
車輪配置: 2-10-0
モデル:イギリス国鉄の9F形テンダー機関車

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オレンジ色の超大型テンダー機関車。
本線において長大編成の貨物列車を牽引するのが主な任務。物静かな性格で、お洒落や目立つ事、大騒ぎやうるさく話しかけられることが大嫌い。だが、大きな機関車ってわりには、小さな機関車を馬鹿にしたり偉そうに威張り散らしたりはせず、また、面倒見が良く、仲間への気配りを忘れない一面もある。1960年製造、1966年廃車となり、その後は静態保存されるも、1977年にハットきょうに購入され、来島。

アーサー

車体番号:1210
勤務路線:カーク・ローナン線
車体の色:濃い赤
車輪配置:2-6-2
モデル:ロンドン・ミットランド&スコッティッシュ鉄道の2形2-6-2Tタンク機関車

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新品の大型タンク機関車で、「完璧な記録(悪ふざけや羽目を外したことが無い)」の所持者。
貨車の入れ替えや運搬が主な任務。真面目で礼儀正しい性格だが、お人好しで騙されやすい。初仕事では、果物列車を市場まで運んでいる途中、貨車の歌を止めようとしたが、貨車が「ゴードンの丘」の頂上からどんどんスピードを上げたために、ふもとで線路から飛び出して脱線してしまった(実はトーマスがふざけてアーサーに貨車が歌うのを止めるよう仕向けたためだった)。その後トーマスが自分の悪ふざけを正直に告白し、ハットきょうが彼が故意に事故を起こしたわけではないと理解したため結局彼の記録はそのまま継続することになり、結果的にトーマスとの間に友情が芽生えることになった。
ソドー島で好きな場所はカーク・ローナンの漁村で、ここからの魚の輸送は当初はトーマスが担当していたが、彼が事故を起こしたために、魚のにおいが好きなアーサーが担当することになった。1947年製造、来島。

ファーガス

勤務路線:カーク・ローナン線(セメント工場)
車体の色:濃い青
車輪配置: 2-2-0
モデル:エーブリング&ポーター社製のTJ形2-2-0WTタンク機関車「ブルー・サークル」

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トラクションエンジン(蒸気動力の作業車)がベースの珍しい形の小型タンク機関車、このため作業用に動力を取り出すフライホイールが付いている。年を召しているらしいが、規則に厳しく、少々口うるさいが仕事熱心な機関車。一度スクラップにされるのではないかという誤解から仕事を放り出して逃げたことがある。1926年製造、来島。

モリー

車体番号:2550
勤務路線:ピール・ゴッドレッド線
車体の色:黄色
車輪配置:4-4-0
モデル:グレート・イースタン鉄道のD56形テンダー機関車

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貨物牽引用にハットきょうが連れてきた女の子の大型テンダー機関車。エミリーのような大きい車輪を二つ持っている。
とても繊細な気持ちを持っているようで、ゴードンにからかわれた時には逃げ出して待避線に隠れてしまった。当初は石炭工場まで空っぽの貨車を運ぶのが仕事だったが、本人はもっと特別な荷物を運びたいと思っていた。だが、トーマスに励まされ、自分の仕事の大切さに気が付いたあと、よく働くことをハットきょうに認められてからは、アルミニウム工場から貨物の仕事を任されている。1904年製造、1946年来島。

ネビル

車体番号:30010
勤務路線:ピール・ゴッドレッド線
車体の色:黒
車輪配置:0-6-0
モデル:サザン鉄道のQ1形テンダー機関車

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アルミニウム輸送で忙しいモリーを手伝うために来た、黒色の中型テンダー機関車。れっきとしているが、ディーゼル機関車のような形をしているために、ネビルがハリーとバートと一緒にいたのを見たトーマスに、彼がディーゼル機関車と仲がいいものと勘違いされる。そのことでみんなから嫌われていたが、ヘンリーからネビルがハリーたちにいじわるされていただけだったことを聞いたモリーが、みんなに伝えたことで和解する。とてもおとなしい性格だが、自分をバカにしていたビルとベンの前で重い鉄骨を運んで驚かせるなど、優れたけん引力を持つ。1942年製造、1964年来島。

ロージー

車体番号:74(SOUTHERN)→30074(BRITISH RAILWAYS)→37(NWR)
勤務路線:ファーカー線、ティドマス操車場
車体の色:ピンク→濃い赤
車輪配置:0-6-0
モデル:サザン鉄道USA級タンク機関車

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女の子の小型タンク機関車。ハットきょうが予備用に送ってきた機関車で、ドームを3つ装備しており、真中が蒸気ドーム、両端が砂撒き用のドームとなっている。頬にそばかすがある。
自分とトーマスのモデル機が共に同じ鉄道(SOUTHERN)で使用されていたことから、トーマスの事が好きで、何でもトーマスの真似をしたがっている。トーマスはそれを嫌がっていたが、彼女が自分を追いかけて線路の土砂崩れに巻き込まれピンチになった自分をたすけたことをきっかけに、徐々に意気投合し仲よくなる。1965年来島。

ビリー

車体番号:68890
勤務路線:ファーカー線、ティドマス操車場
車体の色:オレンジ
車輪配置:0-6-0
モデル:グレート・ノーザン鉄道J13形タンク機関車

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オレンジ色の小型タンク機関車。ソルティーと同じで出っ歯なのが特徴。アールズバーグ線の勤務になったダックにかわって、ティドマス駅で入れ換え作業をするために来島してきた。最初の仕事で、トーマスの支線で貨物輸送(ニワトリを農場から市場に、メイビスへの燃料をファーカー採石場へ、牛乳をファーカー駅からエルズブリッジの乳業会社へ運ぶ)をトーマスから教わりながらやるようにハットきょうに頼まれるが、最初は自分にうるさく忠告するトーマスが嫌で逃げてばかりいた。だが、石炭切れでトーマスに助けてもらってからは反省し、最終的にはトーマスから仕事の大切さを教わりしっかり仕事をするようになる。せっかちな割にはとっても仕事熱心。1909年製造、1960年に廃車、静態保存され、1967年に修理、来島。

ウィフ

車体番号:66
勤務路線:元ソドー&メインランド鉄道勤務→ピール・ゴッドレッド線(主にゴミ処理場)
車体の色:深緑
車輪配置:2-2-4
モデル:ノース・イースタン鉄道のエアロライト級タンク機関車

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メガネをかけている小型タンク機関車。連結棒が無いのが特徴。
ゴミを集めて集積場に運ぶのが主な仕事。そのため、車体は常に汚れていて臭っているらしいが、本人は気にしていない。優しくおおらかな性格の持ち主で、一緒に仕事するのが嫌になって逃げていたエミリーに対して怒らなかったことがある。スペンサーの前にある貨車を共に押してどかしたことでエミリーとは友だちになった。
元々は来島したころ、本線で列車を牽引していたが、大きな機関車の来島により、ピール・ゴッドレッド線の勤務となる。

スタンリー

車体番号:5459
勤務場所:グレート・ウォータートン操車場
車体の色:白
車輪配置:0-6-0
モデル:キットソン社製タンク機関車「オースティンⅠ」

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丸四角の顔が特徴の小型タンク機関車。煙突や緩衝器が銀色なのが特徴。
グレート・ウォータートンの復旧工事の手伝いの為にソドー島にやってきた。トーマスは彼が他の機関車に慕われている事に嫉妬したが、お互いに助け合ったことで和解し仲よくなった。

ハンク

車体番号:3750
勤務路線:本線、ウェルズワース線
車体の色:濃い青
車輪配置:2-8-0
モデル:アメリカ陸軍輸送部隊S160形テンダー機関車

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大型のアメリカ製蒸気機関車。トーマスをチビ扱いしていたが、重い荷物を運んで故障したトーマスを彼の歓迎会の会場があるティドマス駅まで押してたすけたことで、仲良くなる。

バリー

車体番号:78019
勤務場所:クロバンズ・ゲート整備工場
車体の色:黒
車輪配置:2-6-0
モデル:ロンドン・ミッドランド&スコッティッシュ鉄道の2形2-6-0テンダー機関車

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脱線した機関車たちをたすける親切な、黒いテンダー機関車。1980年代にバリー島のスクラップ置き場に置き去りになっていたところを、ハットきょうに買い取られた。

チャーリー

車体番号:14
勤務路線:ウェルズワース線
車体の色:紫
車輪配置:0-6-0
モデル:ハンスレット・戦時標準型タンク機関車

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紫色の小型タンク機関車。煙突にランプが付いている。
楽しいことをするのが大好きで、遊びより仕事を優先する機関車には「つまらない奴」と嫌味を言うことがある。
言葉遊び等を用いた冗談を言うのが好き。

スクラフ

勤務路線:ピール・ゴッドレッド線(ゴミ処理場)
車体の色:黄緑
車輪配置:0-4-0
モデル:センチネル・ワゴン・ワークス製100馬力「BE形」チェーン式0-4-0VBT産業用蒸気機関車

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産業用の小型タンク機関車。ウィフと共にゴミを運ぶのが仕事。機関車の中では珍しく綺麗でいるのが嫌いだが、一度ペンキを塗り替えてもらった時は汚れる仕事を嫌がった事がある。

ベル

車体番号:6120
勤務路線:ソドーレスキューセンター
車体の色:群青
車輪配置:2-6-4
モデル:イギリス国鉄の4形2-6-4T蒸気機関車

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女の子の大型消防タンク機関車。
タンク上部に赤い放水銃が二つ装備されており、火災が発生した際に消火活動を行うことが可能な機関車。ハットきょうからソドー島の消防機関車に任命され、普段はソドーレスキューセンターに配備されている。放水する水は自らのタンク内のものである為、消火活動を終えた後はタンクの水がなくなると動けなくなることもある。
鐘を持っていることからトビーには親近感を抱いている。しかし消防機関車であるためその音は非常に大きい。

ライアン

車体番号:1014
勤務路線:アールズバーグ線
車体の色:紫
車輪配置:0-6-2
モデル:グレート・ノーザン鉄道のN2形タンク機関車

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紫色の小型タンク機関車。側面に故郷のグレート・ノーザン鉄道のロゴが書かれている。
親切な性格で愛想が良く、誠実でありながらユーモアのセンスも備えている。英雄に憧れているが、実際は危険に直面するとパニックに陥る傾向があるように勇敢ではない。

レベッカ

車体番号:34111
勤務路線:本線
車体の色:黄色
車輪配置:4-6-2
モデル:サザン鉄道のライト・パシフィック級蒸気機関車

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急行列車の予備用の運行を担当するためメインランドから買い取られた大型テンダー機関車。
礼儀正しくいつもにこやかで、丁寧口調な敬語を使っている。まだ若く、自分の能力を過小評価する傾向があるが、自身の為に立ち向かうことを恐れない勇敢さも併せ持つ。
他者に対して自重気味で控え目な態度を取りがちだか、謙虚で友好的な性格で、他者の良いところを見つけたり、自分のペースに巻き込むことが得意。ただ未熟な面もある。

ブルーマー

勤務路線:ファーカー線(ウルフステッド城)
車体の色:赤茶色
車輪配置:2-2-2
モデル:ロンドン&ノース・ウェスタン鉄道のブルーマー形テンダー機関車

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ソドー島で最も古いテンダー機関車。2つの豪華な展望サルーン客車とともに、マニア向けの特別列車に使用されている。
ノース・ウェスタン鉄道に買収される前は、スコットランドのポートパトリック・アンド・ウィグタウンシャー合同鉄道で走っていた。その後、廃車になったと思われていたが、1970年代初頭にウィグタウンシャーの古い小屋でトップハム・ハットきょうに発見され、修理後1975年のストックトン・アンド・ダーリントン鉄道の150周年を祝うシルドンのパレードに参加した。現在は時折特別列車に使用されており、主にウルフステッド城の領地鉄道で運行されている。

イギリス本島の機関車たち

スペンサー

車体番号:4904(LNER)→60035(BRITISH RAILWAYS)
出身:ロンドン&ノース・イースタン鉄道
車体の色:銀色
車輪配置: 4-6-2
モデル:ロンドン&ノース・イースタン鉄道のA4形テンダー機関車

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流線形の車体が美しいボックスフォード公爵夫妻用の流線型テンダー機関車。
非常に意地悪でナルシストで威張りん坊な性格であり、トーマス達からは嫌われている。特にゴードンとは出会う度にスピードで張り合い競争が始まる。だが時には優しいところもある。
初めてソドー島に来た時はゴードンよりもスピードを出せることを見せ付け、ソドー島の機関車たちの度肝を抜いたが、給水を怠ったために、「ゴードンの丘」で立ち往生してしまい、ゴードンに駅まで牽引してもらった。その後は必ず、目的地の途中で給水するようになっている。
昔は、『ダック・ホーク号Duck Hawk )』と言う名前で、ロンドンからエディンバラまでの急行列車を牽引していた。

ウィルバート

車体番号:3806
出身:イギリス国鉄(ディーン・フォレスト鉄道)
車体の色:青
車輪配置:0-6-0
モデル:ハンスレット・戦時標準型タンク機関車

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ディーン・フォレスト鉄道に実在するタンク機関車。複数の支線を掛け持ちするドナルドとダグラスの負担を減らす為、ノース・ウェスタン鉄道を手伝いに来た。
本来はダックの支線でダックとオリバーの仕事を手伝う予定だったが、パーシーが起こしたトラブルにより、トーマスの支線でトーマスの仕事を手伝う事になった。その後は当初の予定通り、ダックの支線へ移り、しばらくしてから、自分の元居た鉄道へ帰って行った。
同型の兄弟機関車に製鉄所で働いていた時に、警告を示す看板を無視して土手から滑り落ちたという『16号機関車』がいる(その機関車は事故後、修理されずに放置されていたが保存クラブに救われて、現在はイギリス本土にある鉄道で働いている)。
名前は『汽車のえほん』の原作者であるウィルバート・オードリー氏に由来し、改名前の名前は「G.B.キーリング(G. B. Keeling)」。

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