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zealous0475
2023年7月7日 17:12
夜のとばりが降りてなお、冷めやらぬ初夏の風。ところどころ修理の行き届いていない壁や窓の隙間から、それが吹き込んで肌をしっとりと撫でていく。 オルカは夜風を肩で切るようにしながら、割れた常夜灯の魔法ガラスの代わりに星明りを頼りとして、誰もいない廊下を歩いていた。 すっかり通いなれたある一室の前で止まる。最低限必要な開閉ができるまでには直された扉を、その馬鹿力で壊さないよう――それと近隣の戦闘員