秋篠寺
この日もとても天気が良くて
家にいるのが勿体無い
母を運動させるなどと理由をつけて
昼から御散歩に出かける
母は80を過ぎるのだけれど
昔ほどではないにしても
歩いてくれる
秋篠寺は奈良時代末期宝亀7年(776)
光仁天皇の勅願により
平城京大極殿西北の高台に占め
その後も桓武天皇に引き継がれ
平安遷都とほぼ時を同じくして完成とのこと
しかし山火事や廃仏毀釈の嵐により
寺院の大半を失う
現在は自然のままに樹林が繁り
千古の歴史を秘めて佇む
苔が美しい寺である
以前、このお寺に訪れたのは
10年、いや15年ぐらい前だったと思う
春に母と来たんだ
そして秋に秋篠寺にまた来られた
幸せなことだと思い
お寺の苔を愉しみつつ
無事こうやってお参りに来れたことが
なによりも嬉しく感謝でいっぱいになった
お堂の中は暗く
一瞬心細くなる
日光菩薩と月光菩薩に挟まれて
薬師如来様が真ん中に座す
なんだか ふと 甥っ子のことを思い出した